鈴木教授のゼミ生らが理学部、情報理工学部と合同で学生研究進捗報告会を実施

工学部航空宇宙学科の鈴木昌和教授のゼミに所属する学生らが9月26日に湘南キャンパスで、「東海大学システム技術研究会 2015年度学生研究進捗報告会」を理学部、情報理工学部の学生と合同で実施しました。システム工学の技術について、学部をこえて互いの研究内容について学び合うことを目的に、昨年から実施しているものです。学生たちは研究成果を報告するだけでなく準備や運営、司会進行も担当しました。当日は3学部の4年次生26名が22テーマについて報告し、工学部からは5名の学生が5テーマについて発表。教員や学生ら約100名が聴講しました。

学生たちは、スライドなどを示しながら1テーマにつき10分間(発表7分質疑応答3分)で発表。航空宇宙学科の学生は「ストランド筋駆動ハンドによる移動物体の捕捉」をテーマとして、人が立ち入れない場所や災害時に活躍が期待される小型の飛行体「マルチコプター」に装着するロボットハンドを研究。脊椎動物の筋肉を模倣し、軽量・小型化した「ストランド筋」を用いたロボットハンドを作成することで、マルチコプターに加わる荷重を軽減させ、複雑な動作が可能にできると報告しました。発表者は、「今後は動作の速度アップにともなう揺れの解消を目指したい」と話していました。このほか、ストランド筋駆動装置を用いた小型歩行ロボットのパワースーツ作成など、さまざまな発表があり、活発な質疑応答が交わされました。

運営に携わった精密工学科の見上祐太郎さんは、「ゼミ内の発表では互いの研究がわかっているので専門的な質問が多いのですが、今回は想定していなかった質問もありました。たとえば自分が研究するロボット用に採用した赤外線センサーに対し、『超音波センサーでもよいのでは』との声がありました。自分の意識の幅も広がり、他学部の人と交流する有益性を感じました」と話しました。また寺沢周悟さんは、「報告会を無事終えることができてほっとしています。しかし、運営についてはもっと早い段階から話し合いを重ねていれば、よりスムーズに進行し、報告会もさらに周知できたと反省しています。この経験を今後携わるイベントで、生かしていきたい」と振り返りました。

鈴木教授は、「同じ学部でも異なる研究室に所属していると、なかなか交流ができないものですが、今日は学生が専門の異なる他学部生の話を聞き、親睦を深める姿も見ることができました。質疑応答も期待以上に活発で、すばらしかったと参加学生をほめたい気持ちです。『システム技術』は、理工全般はもちろん文理に関係なく幅広く活用できるものなので、今後も多くの学部がかかわるこの催しに参加する機会を提供していきたい」と語りました。

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