材料科学科と大学院工学研究科の学生が「日本銅学会」で研究成果を発表しました

11月2、3日に大阪府吹田市で開催された日本銅学会で、工学部材料科学科4年次生の降旗恭平さんと大学院工学研究科の鳥飼翔太さん(金属材料工学専攻2年次生)、元治孝文さん(機械工学専攻2年次生)が研究成果を発表しました。

このうち降旗さんと鳥飼さんは、材料科学科の宮沢靖幸教授の指導を受けて取り組んでいるキッツメタルワークス社との共同研究の成果を報告。降旗さんはさまざまな種類の黄銅をハンダ付けした際の性能を評価した結果を、鳥飼さんは黄銅をろう付した際に耐食性を高めつつより短時間で処理する技術の研究成果を発表しました。また元治さんは、「液体マンドレル引きによる極細径内面溝付き銅管の製造」と題して、精密工学科の吉田一也教授(工学部長)の指導のもとで取り組んでいる研究について発表しました。

降旗さんは、「今回は初めての口頭発表で緊張しましたが、専門家の方々から今後の研究の進め方や改善点について貴重なアドバイスをいただくことができました。今後は大学院に進学する予定なので、企業の期待に応えられる学問的な成果を出していきたい」と話しています。また鳥飼さんは、「企業の技術者から製品化する際の課題について質問を受け、他の専門分野の研究者の方からこれまで知らなかった情報を教えていただくなど、次の研究につながるよい刺激を受けました。企業との共同研究では、大学で学んだ知識を生かしながら、技術者との意見交換などを通して広い視野と緊張感を保ちながら課題解決に取り組めるメリットがあると考えています。私自身はこの研究に従事したことが縁で、キッツメタルワークス社に就職が決まっています。いま取り組んでいる研究を生かしながら社会で活躍できるよう頑張っていきたいと思います」と話しています。

なお降旗さんは、9月2日から4日まで北海道で開催された「溶接学会秋季全国大会」でも、「耐脱亜鉛黄銅ろう付体組織が耐食性に及ぼす影響」と題して発表しています。