大学院生が日本設計工学会の秋季研究発表講演会で学生優秀発表賞を受賞しました

10月9日に北海道大学で開催された公益社団法人日本設計工学会の2015年度秋季研究発表講演会で、大学院工学研究科機械工学専攻1年次生の吉永健吾さんが学生優秀発表賞を受賞しました。この講演会は、設計工学に関する研究調査の促進や知識の交換、教育の振興などを目的として毎年春と秋に開催されています。同賞は、設計工学分野の将来を担う学生の研究発表を奨励するため、優秀な研究発表を行った学生と指導教員を表彰するものです。吉永さんの発表は、プレゼンテーションの論理性や明確さ、質疑応答の的確さ、図表のわかりやすさなどが高く評価され、参加者の投票により学生優秀発表賞に選ばれました。

吉永さんの研究テーマは「品質機能展開における設計要素のモジュール化方法の提案」です。
製品に対するユーザーの要求は年々多様化し、製品情報は複雑化しています。特に、部品構成や開発・製造プロセスを決定する設計下流過程においては部品間の関係性が複雑なため、モジュール化(製造過程の効率化)や開発・製造プロセスのコンカレント化(同時並行化)が難しくなっています。吉永さんはこうした問題を解決するため、製品情報を整理するための手法の一つである「品質機能展開」に、各部品間の関係性を行列上に記述する「コンポーネントDSM」を適用。顧客のさまざまな要求を反映させることが可能な、設計下流過程における部品のモジュール化方法を提案しました。

吉永さんは、「研究分野の異なる先生や学生からも意見をいただき、どのように説明すれば研究内容をわかってもらえるか考えました。余裕を持って発表できるよう、1カ月前にスライドを完成させて準備しました」と振り返り、「受賞を大変光栄に思います。日ごろからご指導いただいている慶應義塾大学理工学部機械工学科の加藤健郎講師や所属する研究室の甲斐義弘教授はじめ、協力してくださった皆さんに深く感謝しています」とコメント。「受賞に慢心することなく、今後も高い向上心を持って研究に精進したい」と抱負を話していました。

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