医用生体工学科で新しい実習授業を取り入れています

工学部医用生体工学科では今年度から、3年次生対象の「基礎医学実習」に動物実験を取り入れた新たな授業を開講しています。この授業は、医用生体工学のみならず医薬品など医療分野の発展に欠かせない実験動物の解剖を経験し、書籍や動画などの教材では体得が難しい解剖の手法を習得し、生体の構造について理解を高めることなどを目的に導入したものです。授業実施にあたっては、本学の生命科学統合支援センター協力のもと、「動物の愛護および管理に関する法律」に基づいて設置されている実験動物委員会の指導を受けています。

授業では4月に行ったガイダンスの際に、本学科の檮木智彦講師が動物実験に関する倫理基準や本学の指針、留意事項を説明。「動物実験は人類の福祉や動物の愛護、環境保全など多くの課題解決のためにやむを得ず行うもので、動物に無用な苦痛を与えてはならない」といった注意事項を説明しました。その後、5月から学生たちがグループ単位でラットの解剖に取り組みました。5月17日の授業では学生20名が受講。解剖に用いる器具の使い方や適切な手順について檮木講師と生命科学統合支援センターのスタッフから説明を受けた後、グループごとに解剖と観察を行いました。

学生たちは、「教科書でももちろん勉強してきましたが、実際に観察することで具体的なイメージをつかむことができました。この経験は必ず将来に生きると思います」「臨床工学技士は命を預かる仕事なのだという責任感がいっそう高まりました」と口々に話していました。

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