大学院生が炭素材料に関する国際会議で研究成果を発表しました

大学院総合理工学研究科2年次生のアルモアッライ・アナスさんと、大学院工学研究科電気電子システム工学専攻2年次生の栃谷勇吾さん、アルサイディ・アブドラハマンさん、楊帥さんが、5月22日から26日まで中国・西安で開かれた国際会議「International Conference on New Diamond and Nano Carbons 2016」で研究成果を発表しました。

アナスさんは、高圧の液体をタンクに入れて分散させる「湿式ジェットミル」を用いて、カーボンナノチューブを水に溶解して回転させた際に、回転数の違いによって分散液の特徴がどのように変化するのか発表。栃谷さんは、小惑星探査機「はやぶさ」から自動車まで幅広い分野で電源として用いられている電気二重層キャパシタを対象に、カーボンナノチューブを使って高効率化を図る研究を報告しました。またアブドラハマンさんは、燃料電池の発電に用いる触媒について、液中プラズマ法を用いて作製してその性能を計測した結果を発表。この手法を用いるとこれまでよりも広い表面積を持つ触媒の製造が可能となり、電圧の計測では一般的に用いられるものと同等の数値が出ることを明らかにしました。楊帥さんは、燃料電池のプラスとマイナス電極側で発生するエネルギーの損失を評価し、作製条件との関係を明らかにしました.

学生たちは、「学会は、これまで論文でしか知らなかった研究者に直接質問できるだけでなく、研究者同士のネットワークづくりにもつながるのがよいと考えています。そのネットワークは、自分にとって大きな財産にもなると思います」(アナスさん)、「どのように表現すれば来場者に自分の研究を理解してもらえるのかを考えながら対応することは、今までにない経験でとても勉強になりました。またチャンスがあればぜひ国際学会に挑戦したい」(栃谷さん)、「自分のテーマ以外の分野の科学者と話をする中で、新しい技術について学ぶことができました。また学会ではカーボンナノチューブの生みの親である飯島澄男先生(名城大学)の講演を聴き、一緒に写真を取らせていただくチャンスもあり、今後に向けて大きな励みになりました」(アブドラハマンさん)と話しています。

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