大学院生が日本材料科学会で若手奨励賞を受賞しました

大学院工学研究科機械工学専攻1年次生の田所祐太さんと2年次生の細谷和輝さん(指導教員:機械工学科・岩森暁教授)が、6月29日に東京都千代田区で開催された「日本材料科学会平成28年度学術講演大会」で研究成果を発表。若手の研究者による優秀な発表に贈られる若手奨励賞を受賞しました。

田所さんは、「メチレンブルーと水溶性高分子の混合薄膜による活性酸素インジケータの創成」と題して、酸化力の強い活性酸素を検出するセンサーの開発に関する成果をポスターセッションで発表。一方細谷さんは、「スピントラップ材含有水溶性高分子膜を用いた減圧環境下における活性酸素の測定」のテーマで口頭セッションに参加。高い酸化作用をもち、表面改質技術や減菌技術などへの応用が期待されている活性酸素種のなかでも特に酸化力が強いと考えられているヒドロキシラジカルを、電子スピン共鳴という技術を用いて定量的に計測する手法について発表。これまでの研究では液体中でしか計測できませんでしたが、新たに固体の測定媒体を使った計測に成功した結果について発表しました。

田所さんは、「私の研究は化学と機械の両方の知識を融合するもので、なかでも活性酸素というまだ研究の少ない分野を切り開いていくところに魅力を感じています。機械工学科では、ゼミナール形式の授業が多く、仲間との議論や発表を通じてコミュニケーション力を養えること、また学科の学生向けの講座が用意されているなど就職活動の支援体制が充実しているのが魅力だと思います。将来は研究職に就きたいと思っており、まずはそのためにも今取り組んでいる研究をしっかりと突き詰めていきたい」と話しています。また細谷さんは、「昨年参加した先輩も受賞していたので、いい意味でプレッシャーを感じながら発表したのが良かったのだと思います。機械工学科では、機械を中心に幅広い分野について学ぶことができ、先生と学生の距離が近く、気軽に質問できる雰囲気があるのがなによりの魅力だと感じています。また研究室では、チームで研究することが主体となるため、集団の中での振る舞い方などを学べ、先輩や後輩から大きな刺激も受けています。修士課程修了後はそのまま博士課程に進学する予定なので、今後も表面処理を施した高分子材料の生体への応用などに取り組んでいきたい」と話しています。

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