ドイツで開催された「国際ろう付・高温ろう付・拡散接合国際学会」で大学院生が研究成果を発表しました

大学院工学研究科金属材料工学専攻と応用理化学専攻金属材料工学領域の大学院生5名が、6月4日から11日までドイツのアーヘンで開催された第11回「国際ろう付・高温ろう付・拡散接合国際学会」で研究成果を発表しました。この学会は、ろう付や金属接合分野の研究者が集う場として3年に1度開催されているもので、今回は大学院生5名とともに工学部材料科学科の宮澤靖幸教授の研究室に所属する学部生と大学院生5名も参加しました。

学生たちは、異なる性質を持つアルミと銅を炉内で温度勾配をつけて接合した際の特性や銀ナノ粒子を接合材料に用いて銀と銅を接合した際の特性について、X線回折装置や電子顕微鏡や結晶方位解析装置(EBSD)で観察した研究の成果をポスターセッションで発表。ブースを訪れた研究者に概要を説明し、今後の研究の進め方や実験の方法などについてアドバイスを受けていました。

倉田洸遥さん(大学院工学研究科金属材料工学専攻2年次生)は、「海外の著名な大学の研究者から今後の研究に生かせるアドバイスをもらうとともに参考になる論文を紹介されるなど、有効なディスカッションができました。自分なりに英語の勉強はしてきましたが、さらに向上させる必要があると実感する良い機会になりました」とコメント。小原永成さん(同)は、「普段論文でしか接することのない研究者とも交流することができ、直接話すことの重要性をあらためて実感しました。会場では幅広い分野の研究に触れ、新しい知見を学ぶこともできました」と語っていました。また学部4年次生として参加した岩田昌也さんは、「留学経験はあったのですが、研究する上ではもっと勉強する必要があることを痛感しました。自分の専門分野について国際的な視野を持って位置づけながら研究することの大切さを学べるなど、大きな収穫がありました」と話しています。

【学生の発表タイトル一覧】
「温度勾配を用いた異種金属接合とその機械的特性」(倉田洸遥さん・大学院工学研究科金属材料工学専攻2年次生)
「Agナノ粒子焼結体の高温硬さと粒成長」(小原永成さん・同)
「スポットろう付によるマグネシウム合金とステンレス鋼の接合とその界面解析」(横田一輝さん・同)
「ろう材層厚さがWC-Coろう付時の界面反応に及ぼす影響」(後藤拓海さん・大学院工学研究科応用理化学専攻金属材料工学領域1年次生)
「はんだ付部合金層に及ぼす温度と電流密度の影響」(森山直輝さん・同)

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