工学部公開講座/第7回原子力専門講座を開催しました

工学部原子力工学科では、工学部公開講座/第7回原子力専門講座「保障措置と計量管理」を7月26日に湘南キャンパスで行いました。専門家による講演を通して原子力工学にかかわる研究や技術開発に触れるとともに、専門家同士の意見交換に参加することで、今後の学習や研究に役立ててもらおうと実施しています。本講座は一般財団法人産業人材研修センターからの原子力人材育成に関する寄付金からの援助も受けており、学生、教員ら65名が参加。菊地昌廣氏(公益財団法人核物質管理センター理事)が講師を務めました。

菊地氏はまず、原子力の保障措置の概要を説明。現在の技術にたどりつくまでの歴史、原子力施設の核物質の計量管理について計算式や具体的な事例を交えながら解説しました。講義の合間には教員や学生との質疑応答も行われ、「原子力を推進してきた時代もあったが、現在は稼動していない原子力施設もある。これから原子力はどうなるのか?」という質問に、菊地さんは「非常に重要なポイントで多様な視点で考えるべき問題です。ただ、核物質管理は原子力関連施設を保有している限り不可欠な役割であり、施設が稼動してなくても危機管理をしっかりしなければいけない」と回答しました。

参加した学生からは、「計量管理にかかわる統計の話など、まだ自分の知識が追いついていなくて、難しいところもあった。しかし、最新のデータや情報を知ることができたので今後の学業・研究に生かしたい」、「計量管理についてのデータ算出の手法は、卒業研究で取り組んでいる自分たちの実験と通じるところがあると感じました。大いに参考になりました」といった感想がありました。

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