第1回フォトニクス研究会を開催しました

工学部では9月9日に湘南キャンパスで、第1回「フォトニクス研究会」を開催しました。本学部では、研究者間の交流を促し研究力の向上につなげることを目的に、教員による自主的な研究グループを支援する助成事業「工学部研究会」を実施しています。フォトニクス研究会は、その支援を受けて昨年度から活動。電気電子工学科の遊部雅生教授を代表に、光・画像工学科や理学部物理学科などの教員が参加し、レーザー技術を活用した新しいガス検知システムの開発など、光・レーザー技術の実用化と新規技術の開発に取り組んでいます。

研究会では、遊部教授が、今年6月にアメリカで開催された世界最大のレーザー関連の国際会議「CLEO(Conference on Laser and Electro-Optics)」に参加した結果をもとに、世界的な研究動向を紹介。その後、松前国際友好財団の支援を受けて本学で研究に取り組んでいるウズベキスタン国立大学のBakhodir Eshchanov教授が、構造が違う3種類のキシレンをレイリー散乱という光の散乱現象を用いて見分ける技術の研究について紹介しました。その後、大学院工学研究科電気電子工学専攻2年次生の中村一貴さんが、新たに開発したマルチQPM素子を使った光通信の増幅装置に関する研究成果を報告しました。最後には遊部教授が、光・画像工学科の立崎武弘講師と共同で取り組んでいる広帯域中赤外光とファイバーレーザーを用いてさまざまなガスを検知できるようにする技術について、研究の現状を報告しました。

遊部教授は、「東海大には、光やレーザーに関連する基礎から応用まで幅広い視点から研究に取り組んでいる研究者が数多くいます。研究会を通じて互いの成果を共有しながらその力を結集し、火山ガスやシックハウス症候群の原因となるガスの検知をはじめさまざまな分野に生かせる技術を開発していきたい」と話しています。

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