工学部建築学科では、1月28日に湘南キャンパス17号館ネクサスホールで「優秀卒業設計発表会」を開催しました。建築設計授業を履修する4年次生の卒業設計から優秀な作品を一堂に集め、設計担当教員全員が講評するものです。学生にとっては多くの教員から直接講評を受ける貴重な機会であり、3年次生以下は次年度に向けて技術やアイデアを学ぶ場となるよう毎年実施しています。
今年度は、2015年度の日本建築家協会JIA新人賞を受賞した建築家の河内一泰非常勤講師をゲスト審査員に招き、27名27題の卒業設計についてポスターセッションで採点、上位10名の学生によるプレゼンテーションを行いました。最優秀賞にあたるTD賞には、稲葉理夏さんの「わたしの時間―がんと闘う子供たちのためのケアハウス―」が選ばれました。稲葉さんは、自身が幼少期に入院していたことから、病気と闘うつらさを建築の力で変えたいと説明。日本の小児医療ケアハウス施設の分析や、入院している子どもとその家族に寄り添う建築設計を提案しました。稲葉さんは、「4年間の大学生活でいちばんうれしい。課題に追われて大変な時期もありましたが、建築の勉強だけではなく、自分で考え、人に伝える力も身につきました。卒業後も建築関係の仕事につくので、学んだことを生かして頑張ります」と話しました。
各賞の受賞者は以下の通りです。(敬称略)
■最優秀学士設計賞(TD賞)
稲葉理夏(杉本研) わたしの時間 -がんと闘う子供たちのためのケアハウス-
■優秀学士設計賞
中村浩貴(吉松研) 知的障害者施設を再編する ―他者との関係をつくりだす生活支援型滞在施設―
丸山紗季(吉松研) 杜を取り戻す ―千葉・旧沼南町にまちの中心を生み出す図書館のようなもの―
桝田祥子(山崎研) 光と影が織り成す渋谷駆け込み寺 ―都心における若者達のためのフォースプレイス―
亀井順司(杉本研) Chigasaki Media Park ―美術と図書が交差する緑地公園―