材料科学科の宮沢教授が日本銅学会平成29年度研究助成に採択されました

工学部材料科学科の宮沢靖幸教授がこのほど、日本銅学会の「平成29年度研究助成」に採択されました。銅および銅合金に関連する基礎研究や材料開発、物性などに関する研究を奨励し、関係技術の振興を図ることなどを目的に行われているものです。今年度は全国から37件の応募があり、15テーマが採択されました。

宮澤教授の研究テーマは、「銅合金ろう付時の溶融ろう材のその場観察と挙動観察」で、ろう材を使って金属同士を接合した際、これまでは接合面の内部の様子を観察することができず、欠陥があった場合でもその理由を解析できないという問題がありました。今回の研究は、X線CTや電子線マイクロアナライザーを使った接合面の観察技術の確立を目指すもので、欠陥の形成メカニズム解明も目指しています。宮澤教授は、「これまで、ろう付作業は職人の熟練技術に頼る部分が多いという課題がありました。一方、その職人の高齢化などによって技術の継承が難しくなり、科学的な解析技術の確立が急務になっています。今後は学内外の研究者や企業と連携し、新たな手法を提案したい」と話しています。