精密工学科の山本教授がインド・SRM大学主催の国際会議で招待講演を行いました

工学部精密工学科の山本佳男教授(国際教育センター所長)が、5月5、6日にインド東部の都市チェンナイで開催された国際会議「International Conference on Automation, Robotics and Mechatronics」で招待講演を行いました。この学会は、本学の協定校の一つであるSRM(Sri Ramaswami Memorial)大学のメカトロニクス工学科が主催したものです。SRM大学は、国際的なロボットコンテストで好成績を残すなどインド国内で近年高い評価を受けている大学で、日本語学習プログラムや英語での開講科目が充実しているなど海外の教育機関との連携にも積極的に取り組んでいます。本学は2015年に国際協力機構JICAの支援を受けた短期研修プログラム「サクラサイエンス」でSRM大学の学生を受け入れるなど、ロボティクス分野を中心に連携を深めており、今回の招待講演はその縁をきっかけに実現したものです。

山本教授は講演で、2011年の東日本大震災とそれにともなう東京電力福島第一原子力発電所事故への対応に、最新のロボット技術が数多く用いられている実例を紹介。福島第一原発の事故現場では、原子炉内の温度を下げるための注水や建屋内のがれき除去、放射線量の計測などでアメリカや日本のロボットが活躍しており、「激甚災害への対応や原子炉の廃炉などさまざまな分野で、今後もロボットの研究・開発への需要が高まっていく」と語りました。滞在期間中には、SMR大学の関係者と今後の連携に向けた協議も実施。山本教授は、「日本の科学技術の発展のためにも、理工系の優秀な学生が数多く学んでいるインドの大学との連携は今後さらに重要になってくると考えています。SRM大学は英語での履修プログラムが用意され、日本語を学ぶ学生も在籍しているなど、日本人学生の留学に向けた環境も整っています。今回の訪問を契機に東海大学で数ヶ月のインターンシップを希望する学生も出てきています。今後は双方でインターンシッププログラムや学生間交流プログラムの開設も視野に、連携を深めたい」と話しています。

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