工学部医用生体工学科では8月7日から10日まで、湘南キャンパスで第2種ME技術実力検定試験の対策講座を実施しました。試験は日本生体工学会が毎年9月に実施しているもので、医療機関で使用される輸液ポンプや電気メス、生命維持管理装置といったME機器やシステムの安全管理などの知識をはかり、医師からの適切な指導のもとで運用できる資質を認定するものです。第2種MEは医療現場や医療機器メーカーで働く上で重要な資格の一つとなっており、臨床工学技士の国家試験で必要な知識とも共通点が多いことから、本学科では学生の受験を推奨しており、毎年夏季に集中対策講座を開講しています。
これまでこの講座は3日間の日程で行ってきましたが、2種ME試験の内容が臨床に近い内容にまで広がっていることに対応するため、今年度は内容を充実させて4日間の講座としました。今回は80名が受講し、生体計測や解剖生理などの医学分野や、物理学や電気工学など理工学に関する基礎知識、医療機器についての安全管理学などを専門教員が交代で担当。13コマにわたって分野ごとに不可欠の知識や試験で頻出する問題、間違いやすい部分について講義しました。また、21日にも補習講座を伊勢原キャンパスで行い、多くの学生が受講しました。
本学科の大島浩教授は、「医療機器にかかわる国内規格が変更になり、電気メスなどの新しい医療機器が広く利用されるといった現状に合わせて、ME2種の出題傾向も変化をしています。本講座ではそうした変化に対応しながら、大学で受講する授業の予習や復習にもつながるよう講義内容を工夫することで今後の学びにもつながるような工夫も取り入れています。特に医療機器メーカーでは第2種MEの合格者が優遇される傾向も強まっており、今後も学生には積極的に受験を勧めるとともに、積極的にサポートしていきたい」と話しています。