大学院工学研究科応用理化学専攻金属材料工学領域の学生が溶接学会で研究成果を発表しました

大学院工学研究科応用理化学専攻の大学院生3名が、9月11日から13日まで九州工業大学で開催された溶接学会平成29年度秋季全国大会で研究成果を発表しました。この学会は、金属の溶接や接合に関する成果を共有する場として年2回開かれているものです。本専攻からは、工学部材料科学科・宮沢靖幸教授の研究室に所属する後藤拓海さん(2年次生)、小林靖尭さん(同)、佐々木俊哉さん(1年次生)が参加し、口頭発表を行いました。

後藤さんは、きわめて固い性質を持ち金属加工用の切削工具などに広く用いられている超硬合金と鉄鋼材を接合する際に生じる割れを防止する方法についての研究成果を発表。小林さんは、ステンレス鋼同士をろう付する際に生じてしまう未接着部(ボイド)が生じるメカニズムを探った研究の成果を報告しました。また佐々木さんは、スペースシャトルにも利用されたものの応用が広がっていない炭素繊維強化炭素複合材(C/Cコンポジット)という材料を安価な銅を使って異種材料と接合し、活用の可能性拡大を目指す研究について発表しました。

学生3名は、「本専攻では先生方から在学中に必ず学会で発表するよう指導されており、日ごろのゼミでもわかりやすい発表の方法や効果的な資料のまとめ方などについて指導を受けているので、緊張することなく臨めました」「初めて自分の研究を学外で発表したのですが、どのようにまとめたらよいのか実践的に経験するよい機会になりました」「以前に先輩の学会発表に同行したことがありますが、学会では自分の研究の糧になる知識を多く得ることができると感じています。今回は多くの方から質問を受け、意見交換もできるなど、今後の研究につながる成果が出せました」と話していました。

【発表タイトル】
後藤さん 「Ni系ろう材を用いた超硬合金/鉄鋼材料ろう付時の残留応力緩和」
小林さん 「ステンレス鋼ろう付における溶接ろう材の流れと欠陥の解析」
佐々木さん 「C/Cコンポジット/Cuろう付時における界面反応現象

溶接学会_525.jpg