工学部電気電子工学科を今年3月に卒業した秋澤光希さん(指導教員=庄善之教授)と大学院工学研究科電気電子工学専攻1年次生の喜田悠介さん(指導教員=稲森真美子准教授)がそれぞれ、平成29年度電気学会東京支部の助成活動奨励賞と、電気学術奨励賞を受賞しました。両賞は、同支部の会員として優秀な成績を収めた会員に贈られるものです。
秋澤さんは卒業研究で、一般的には気体中で作製されているカーボンナノチューブ(CNT)を液体であるアルコール中で作製する技術を研究。他の研究グループでは行われていない独創的な技術での作製を可能にしました。一方の喜田さんは、電力用のケーブルを使ってモータとインバータ間の通信を実現し、効率的な運用を目指す研究に従事。モータの情報をインバータ側に送り、情報を復調させることをシミュレーション上で実現しました。4月からは大学院工学研究科に進学し、フィリピンとオーストラリアに留学することが決まっています。
受賞を受けて秋澤さんは、「1年間努力した卒業研究が電気学会から認められ嬉しいです。4月からは社会人になりますが、大学生活での経験を生かしてがんばっていきます」とコメント。喜田さんは、「他大学などではほとんど事例がない先端分野の研究に従事できたことで、今後につながる研究の基礎をつくる経験を積むことができ、将来に向けた大きな財産になったと思います。学部生のころから海外への支援活動に携わっており、留学は目標にしてきたことなので、新しいフィールドに挑戦する機会をくれた稲森先生にはとても感謝しています。将来は工場などを建設するプラントエンジニアになりたいと思っているのですが、電気電子工学科では講義や実験を通して、電気や通信の仕組み・理論を積み重ねながら学ぶことができたと思います。将来は専門分野と留学で培う語学力を生かして活躍したい」と話しています。