大学院工学研究科機械工学専攻2年次生の倉本文治さん(指導教員=工学部機械工学科・落合成行教授)が4月23日に、日本機械学会の若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。この賞は、同学会主催の講演会参加者の中から、研究内容の新規性が高く発表態度に優れた若手研究者に贈られるものです。
倉本さんは、同学会の2017年度年次大会で「ジャーナル油膜軸受における油膜の速度勾配とキャビテーションの可視化」のタイトルで発表しました。ジャーナル油膜軸受はガスタービンや船舶のプロペラの回転部に広く用いられていますが、これまで回転部内の油膜の状態をその側面から見ることはできませんでした。倉本さんは、高速度カメラと顕微鏡レンズを用いて、軸が回転している状態での油膜の速度変化と内部にある空気層であるキャビテーションの形状変化を可視化することに成功。その成果を発表しました。「表彰式で他大学の研究者の方々とともに賞状を受け取ることができ、研究を評価していただけたことに喜びを感じるとともに、“これまで以上にしっかり成果を上げなければならない”との責任感が高まりました。落合先生の指導のもと、仲間と切磋琢磨する環境で研究できたことが受賞につながったのだと思います。機械工学科は、自動車からロボット、軸受など機械全般に関する知識を学ぶことができます。また、チームでゼロからロボットをつくるという目標に挑む『入門ゼミナール』や、手書きで機械図面を書くことで手順やルールをしっかり学べる製図の授業など特徴的な授業があるのも魅力だと思います。将来は機械系の企業に就職し、ユーザーに喜んでもらえるような製品の開発に携わりたい」と話していました。