光・画像工学科の前田教授が日本画像学会のフェローに就任しました

工学部 光・画像工学科の前田秀一教授が6月19日に、一般社団法人日本画像学会のフェローに選ばれました。技術・研究で先駆的な業績を収め、同会の学会員を代表するにふさわしい会員としてのリーダーシップの発揮を奨励するものです。

前田教授は、前職の王子製紙株式会社でコピー用紙の研究・開発に従事し、低温から高温までの幅広い温度変化に耐え、視認率の高い用紙の実用化に貢献。本学着任後は、電子ペーパーなどの表示記録材料や熱帯の観葉植物で繊維内が空洞になっているカポックの特性を利用した偽造防止技術、硫化物を使った銀薄膜の発色技術などの研究にも取り組んできました。また教育面では多くの学生が国内外の学会で研究成果を発表し、受賞を果たしています。学会の委員としては、学会誌『日本画像学会誌』の編集委員長や電子ペーパー部会の委員などを歴任しています。

「今回フェローに選ばれたのは、学生たちと一緒に取り組んできた研究の積み重ねが評価されたものだと考えています。これまで研究室を巣立った卒業生と在学生たち全員に感謝したい。紙という媒体は、紀元前から利用されている非常に古いテクノロジーですが、その一方で単純であるがゆえに難しく、広い可能性を秘めたものだとも思っています。今後はこれまで培った研究成果をもとに、紙の上に導電性高分子を印刷して電子基板を作る技術や医療用キットの開発を手掛けていきたい」と話しています。

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