平和学園幼稚園で児童向けの理科実験教室を開きました

工学部応用化学科の佐藤正志教授と学生らが7月7日に、平和学園幼稚園(神奈川県茅ケ崎市)で理科実験教室「子育て遊ぼう会:夏!サイエンス」を実施しました。佐藤教授の研究室では、平和学園小学校で理科教室を開くなど、昨年度から同学園との連携を進めています。今回の催しは、身近な自然現象を利用した工作を親子で楽しみ、科学の面白さに触れてもらおうと初めて同園で実施したもので、園児と保護者約130名が参加しました。

当日は佐藤教授のほか、現代教養センターの川名優孝非常勤講師(東京海洋大学准教授)、教員を目指している応用化学科の4年次生5名、同幼稚園卒園児1名が講師として参加しました。はじめに佐藤教授が、色素の性質を利用したしおりと太陽の光を分けることでカラフルに見える「キラキラ万華鏡」の作り方や仕組みを解説。その後は5つの教室に分かれて、学生が実験を指導しました。

しおり作りでは、水溶性のペンで模様を描いたろ紙を水に浸して、色が分離していく様子を観察。最初に塗った色とは全く異なる色が次々とにじんでくる様子を、園児たちは驚きの表情で見入っていました。さまざまな色を試し、「違う色が出てきた」「きれい」など歓声を上げながら親子で実験を楽しみました。続いて、CDの裏面に貼りつけられている薄膜と同じ性質でできた分光シートを使ったキラキラ万華鏡の作製に挑戦。学生たちの説明とサポートを受けながら、園児たちは紙コップの裏を黒く塗り、表面を飾るなど熱心に万華鏡を作りあげました。最後にできあがった万華鏡を不思議そうにのぞき込み、お互いの万華鏡を見比べていました。

参加した父兄は「子どもとゆっくり向き合い、楽しく実験することができて感謝しています」「科学的な実験は新鮮で、なかなか体験できない貴重な機会でした。家に帰っても楽しめそうですね」と話していました。同園の教諭からは「白衣のお兄さんとの実験は、子どもたちにとって特別な楽しい時間となりました。幼稚園ではなかなか取り組めない内容なので、今後も機会を設けていきたい」と感謝の言葉が寄せられました。

学生からは、「子どもたちは元気がよく、素直な反応が新鮮でした。楽しんでくれてうれしい」「集中して聞いてもらうために分かりやすい説明を工夫しました。保護者の方に助けられたこともあったので、子どもたちだけでも理解できるようにするのが課題です」など感想が聞かれました。佐藤教授は、「教職を目指している学生にとって、小さな子どもにも理解できる説明を考え、コミュニケーションをとることは貴重な体験です。理科教育に精通した学生の育成や子どもたちに興味を持ってもらうためにも、小学校や幼稚園からの依頼にも積極的に応えていきたい」と話しています。

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