建築学科の杉本教授が京都府宇治田原町の交流施設「宗円交遊庵やんたん」をプロデュースしました

工学部建築学科の杉本洋文特任教授がこのほどプロデュースした京都府宇治田原町の交流施設「宗円交遊庵やんたん」が完成。6月30日に現地で開かれたオープン記念式典で、同町の西谷信夫町長から感謝状が授与されました。宇治田原町は江戸時代に同町湯屋谷地区で永谷宗円が「青製緑茶製法」を創始したことから日本緑茶発祥の地として知られ、茶畑や茶問屋の街並みや宗円の生家は日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」としても認定されています。同町ではこれらの資源を生かした地域活性化策として内閣府の地方創生拠点整備交付金を受け「やんたん未来プランにぎわいづくり施設整備事業」に取り組んできました。

杉本特任教授は2015年からこの事業の全体構想に携わり、街並みをライトアップする「やんたん灯りまつり」などの実現に尽力してきました。さらに湯屋谷地域にある茶工場をリノベーションし、休憩スペースや地域人材による飲食・物販スペースを設けることにより、地域内への観光交流を目的とした来訪者の増加を図ることを目的とした「宗円交遊庵やんたん」の設計を担当。もともと茶工場として使われていた建物のリノベーションに、自らが会長を務める株式会社計画・環境建築が取り組みました。リノベーションに当たっては、入り口側の外壁を除去し集成材を使ったフレームでファサードを構成。損傷の激しい部分を修繕するとともに内装には不燃テント膜を採用し、壁と屋根を一体的に内側から覆いました。またキッチンやトイレなどは入れ子状の部屋を独立して作り、家具などのデザインも手掛けました。

杉本特任教授は、「今回の取り組みのきっかけである『やんたん未来プラン』の作成からお手伝いし、イベント開催などを経て交流拠点の完成まで至りました。ただ、これからプランを実現するための取り組みが始まるところであり、具体性をもった地域貢献活動の形として今後もさまざまな観点から携わっていきます」と話しています。

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