建築学科の杉本教授が各地での講演会で講師を務めました

工学部建築学科の杉本洋文特任教授が、8月に各地で講演を行いました。8月24日には、宮城県北部流域森林・林業活性化センター登米支部が主催した講演会・パネルディスカッション「公共施設の木造・木質化~登米市で進む森林認証材の活用~」に登壇。28日には、奈良県の企業や行政関係者らが集う「新生奈良研究会」(奈良日日新聞社主管)の8月例会講演会で講師を務めました。

登米市での講演会で杉本特任教授は、会場の登米市中田農村環境改善センターに集った約90人の参加者を前に講師の一人として登壇。「木を活かした公共施設のあり方」と題して、木造建築の専門家の立場から、「国の施策などもあり全国の自治体では公共施設の木造化・木質化指針が制定されているが、その木造化は進んでおらず、関係者の意識も低い。建物のすべてを木造化することはコストや管理の面から見ても難しいが、一部に木材を使うことで、木のぬくもりがある空間をつくりだせる」と指摘。「木造化推進のためには森林組合や製材業者、行政が一体となった機関が必要。『登米木なりわい研究所』といった地域の推進組織を作り、情報交流を進めていく必要がある」と提言しました。

奈良での講演では、県内企業や行政のトップら会員約80人が参加。木造大型公共施設である奈良県五條市の総合体育館「シダーアリーナ」を設計・監修した杉本特任教授が、「奈良の木を活かしたまちづくり」をテーマに、「奈良の”木づかい”を世界へ」と語り、「日本が世界に誇れる宝は『木』と『匠』。日本は古くから豊富な森林資源を得て、高度な木造文化を築いてきました。奈良で育まれ蓄積されてきた森林資源と木の文化を活用し、叡智を結集して『地材地匠』の仕組みをもったまちづくりをしていくべき」と熱弁をふるいました。

講演会・奈良_525.jpg

講演会・登米_525.jpg