電気電子工学科の遊部教授が「PIERS 2018 TOYAMA」で招待講演を行いました

工学部電気電子工学科の遊部雅生教授が、8月1日から4日まで富山県で開催された大型MICE「電磁波工学研究の進歩に関する国際会議(Progress In Electromagnetics Research Symposium:PIERS 2018 TOYAMA)」(主催:電磁波工学アカデミー)のセッション「光通信とセンシングのための新技術1」で招待講演を行いました。同会議には60の国と地域から1200名をこえる研究者が参加。日本における同会議の開催は、大阪(2001年)、東京(06年)に次いで3回目です。

遊部教授はこれまで、インターネット社会を支える光通信技術において中継器として使われている「光増幅器」のノイズ発生を解決するために、日本電信電話株式会社(NTT)との共同研究でニオブ酸リチウムを材料にした新しい導波路を開発するなど、長距離通信の課題解決に取り組んできました。今回は「光信号処理とセンシングのためのPPLNベース周波数ミキサー」と題して講演し、光情報処理の分野において極めて低い雑音特性を示す位相感知増幅器や、高効率な波長変換を実現するための研究成果について発表しました。また、本学の医学部が研究しているシックハウス症候群とホルムアルデヒドの因果関係を探る手立てとして、ホルムアルデヒドのリアルタイム検出ができるガス検出システムを開発した研究成果を紹介し、医工連携による病原解明の可能性を語りました。遊部教授は、「この会議には初めて参加しましたが、電磁波工学に関わる幅広い分野の研究者が集まる場所で講演できたことは、とても貴重な経験になりました。通信技術はこれからも需要が伸びていく分野なので、技術の進歩に応用できる研究を続けていくことはもちろん、工学部内だけではなく他分野との連携も進めていきたい」と語っています。

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