最新の材料科学技術を学ぶ講演会「3次元アトムプローブによるナノスケールでの元素分析と耐熱合金の高温酸化」を開催しました

工学部材料科学科では10月9日に湘南キャンパスで、講演会「3次元アトムプローブによるナノスケールでの元素分析と耐熱合金の高温酸化」を開催しました。最新の材料科学技術を学ぶ機会として、本学科と本学の教員が中心となって活動している学術団体「Society of Advanced Science(SAS)」の共催で開いたもので、100名をこえる学生や教職員が参加しました。

第1部では、ドイツ・カールスルーエ工科大学のボール・トーベン博士が 「3D Atom Probe Tomography of High Temperature Oxidation processes in Al2O3」のテーマで講演しました。最初に、金属材料に含まれる元素の位置と濃度を3次元で正確に計測できるアトムプローブ法の歴史や仕組み、手順を紹介。この手法を用いて進めている、ニッケル合金に酸化アルミニウムを塗布して抗酸化作用を高める研究についても説明しました。

第2部ではSASの天野忠昭テクニカルセンター長が、「High-Temperature Oxidation of Heat Resistant Alloys」と題して講演。抗酸化剤である酸化アルミニウムを塗布した耐熱合金(Fe-20Cr-4Al)と、抗酸化剤と耐熱合金のそれぞれに希土類であるプラチナやイットリウムを混ぜた場合に、高温下での耐熱性能がどのように変化するかを検証した研究成果について語りました。

参加した学生からは、「自分自身の合金の研究をしているため、今後の研究でも参考になる知見を学ぶことができました」「専門分野とは直接かかわりませんが、これまで知らなかった分野の研究について知るよい機会だった」といった感想が聞かれました。

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