航空宇宙学科の学生らが実機を使った航空試験実習に参加しました

工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻2年次生の設楽暁さん他1名が9月11日から13日まで、愛知県名古屋市で行われた「実機飛行実習」に参加しました。この実習は、一昨年度から3年計画で進められている大学連携プロジェクト「実機飛行機を通した航空実践教育の展開」(平成28年度文部科学省宇宙航空科学技術推進委託費採択事業。本学からは、航空宇宙学専攻・水書稔治教授を機関代表として5名の教員が参画)の一環で実施されたものです。同プロジェクトは、日本国内ではほとんど機会のない航空機を使った飛行実習を通して、生きた航空工学を学ぶ機会をつくることが目的で、名古屋大学を中心に本学をはじめとする13大学・機関が連携しています。

今回の実習には全国の大学・高等専門学校から42名が参加しました。第1部では、長年航空機開発に携わってきた佐藤啓二氏(柏菱エンジニアリング株式会社)が、航空力学の基礎や主要な飛行特性、実験の進め方、データの評価方法について講義。第2部では、1グループ6名の7グループに分かれて、小型ビジネスジェット機・MU-300に乗り込んで2時間の飛行試験を実施。操縦かんを押し引きしたときの挙動を調べる縦静安定性や左右に倒した時の操縦舵特性について、それぞれの操作時間を記録する作業を担当しました。

設楽さんは、「自分たちのアイデアで飛行機をつくる学生団体『航空機プロジェクト』に所属しており、実際の飛行機の特徴や実験の方法を体で学びたいと思って参加しました。研修では航空機の開発に携わった方から航空機開発の工夫点を学び、実機の挙動特性を体感できたことで航空力学関係の数式の意味もしっかり理解できるようになったと感じています。また飛行中には模擬無重力状態を体験できたことも大きな財産になりました。また他大学の学生との交流や名古屋大学の研究室を見学する機会もあり、各地でどのような研究が行われているのか知ることもできました」と話しました。

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