工学部 光・画像工学科4年次生の稲義実さんがこのほど、日本画像学会編集委員長賞を受賞しました。同賞は11月15日から17日まで京都市で開かれた第122回日本画像学会研究討論会のポスター発表参加者の中から、優れた発表を行った者に贈られています。
稲さんは、「放物面鏡対を使用した像浮上型の体積型立体表示―像照射系の配置最適化による鑑賞性向上―」のテーマで発表しました。この研究は、人の目の残像効果を利用して、立体画像を表示することを目指すものです。回転スクリーンにプロジェクター投影して形成した立体像を、放物面鏡で浮上させることにより目の前で3次元画像が浮遊しているように見せることを可能にしました。受賞を受けて、「初めての学会発表での受賞で、大変うれしく思います。もともとは映画館で三次元映像の映画を見たことがきっかけでこの分野に興味を持ったのですが、学会や大学のイベントなどで実際に投影してみせると多くの人が驚いてくれることが大変面白く、やりがいにつながっています。また先生は厳しくも的確に指導してくれるので、その分研究も進みますし、達成感も味わっています。卒業後は企業への就職が決まっており、私自身が研究に携わることができるのはあとわずかな期間ですが、後輩たちのためにもより多くの楽しめる立体像を仕上げていきたいと考えています。この技術が将来、テーマパークなどで活用され、多くの人を楽しませることにつながればうれしい」と話しています。