工学部イノベーション・ディを開催しました

工学部では12月13日に、学生が大学で得た知見を主体的に生かし、「もの調べ」や「こと調べ」を実践した成果を発表する「工学部イノベーション・ディ」を初めて開催しました。本学部では昨年度より学生の自主的な発想に基づく研究活動を応援する「学生自主研究奨励」を、今年度より建築学科と土木学科の学生を対象に、企業から出された課題にグループで挑み、課題解決力や提案力を培う「建築・土木ものづくりサミット」を展開しているほか、学内外の研究者による講演会や教員相互の研究交流を支援する「工学部研究会」などを実施しています。

13日は、「学生自主研究奨励」と「建築・土木ものづくりサミット」に参加した学生が成果を発表しました。「学生自主研究奨励」のブースでは、人工心肺装置と電気メスにかかわる医療事故について、統計データをもとに分析・比較した研究や乳がん検診に関するアンケート調査をもとに行った一般的なマンモグラフィー検査とMRIを使った無痛乳がん検診「ドゥイブス・サーチ」に関する比較研究、小型マイコンを使った無人機の無線操縦に関する研究などを発表。「建築・土木ものづくりサミット」では、「外国人観光客の日本の歩き方」(日本コンクリート工業)と「アルミ形材を使用した防災用品を作ろう!」(サンアルミ建材)のテーマに挑んだ学生たちの成果を紹介しました。また、ブースでは、動力機械工学科1年次生が初年次導入科目「入門ゼミナール」で設計・開発したゴム動力車のうち、優秀な結果を残したグループの成果と、建築学科の学生が建材などについて実践的に学ぼうと活動しているサークル「MAC」の活動を紹介するポスターも設け、学生たちが来場者にそれぞれの成果を発表し、意見を交わしていました。

また当日は、工学部教員による研究会「分析・評価手法懇話会」主催の工学部公開講座「困っていませんか? 粒度分布・分散凝集・表面(ゼータ)電位」も開催。大塚電子株式会社の橋田紳乃介氏が、さまざまな分子の粒子径を計測できる動的光散乱法の原理や特徴、基本的な計測方法を紹介しました。

学生自主研究奨励に参加した学生たちは、「人にわかりやすく説明する力が私自身にどの程度あるのかを知りたいと思い参加しました。臨床工学技士の仕事や日々の努力について知ってもらう上でもよい機会だと思います」「これまで自主的に学んできた成果を自分の中で消化するだけでなく、多くの人に向けて発表したことで達成感を味わうこともできました。こうした機会があることに感謝したい」と話しました。また、建築・土木ものづくりサミットに参加した学生は、「企業から与えられたテーマについて試行錯誤する中で、意見をまとめることの難しさを実感しましたが、議論を重ねて一つの提案にまとめる力もつきました」と語りました。

運営を担当した淺香隆学部長補佐は、「大学生の学びは本来、自分自身が『やりたい』『知りたい』と感じたことについて深く学んでいくものです。工学部イノベーション・ディは、学生が自主的に取り組んだ挑戦の成果を発表する機会を提供し、意欲溢れる学生を応援したいという大山(龍一郎)工学部長の思いから企画実施しました。今後も学生同士や教員が相互に交流する機会を多く設けることで、視野を広げるきっかけや、切磋琢磨して刺激し合う環境をつくっていきたい」と話しています。

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