東海大学では10月15日から12月13日まで、東南アジア諸国の大学生を対象にした短期研修プログラムを実施しました。国際協力機構(JICA)が東南アジア諸国のトップクラスの大学で学ぶ学生を対象に行っている「イノベーティブ・アジア」の採択を受けたもので、本学では、タイとマレーシア、パキスタン、フィリピン、インドネシア、ラオスの6カ国から13名を受け入れました。
学生たちは派遣大学で取り組んでいた研究内容や専門分野に応じて、大学院工学研究科の電気電子専攻・機械工学専攻の各研究室に配属。研究室の学生とともに、人工衛星を使って水のある場所を自動認識するアルゴリズムやAIを利用して熟した果実を自動的に判別するアルゴリズムの開発、配管内の状態を検査できるロボット、膝関節の再生に応用できる新規材料の研究などに取り組みました。また期間中には、別科日本語研修課程で日本語の基礎を学んだほか、日本文化の授業も受講。湘南ロボケアセンター(藤沢市)や三菱みなとみらい技術館(横浜市)を訪問し、ロボットを活用したリハビリ医療や最新の科学技術にも触れました。
参加した学生たちは、「先生や学生に教えてもらいながら自ら実験機器を操作して実験できたので、操作法や結果の読み取り方などについてより深く理解できました。出身大学ではこうした経験はできないので、将来のキャリアに役立つ貴重な経験になったと感謝しています。また皆さんが責任感を持って研究に取り組む姿が印象的でした。新しい友人もできる貴重な機会になりました。この経験を多くの友人などに伝えたい」「これまで海外に出たことがなかったのですが、日本の研究室がどのようになっているのかを知りたくて参加しました。研究室では、私自身のテーマだけでなく、ほかの学生の研究にも触れる機会があり、専門に関する理解が高まるとともに、関連分野についてもより幅広いスキルが身につき、専門家としての自信も深まりました」「東海大学のプログラムは、日本語・文化と専門分野に関してバランスよく学べる内容だったと感じています。配属された研究室にはさまざまな国からの留学生がいたため、研究の面でも不自由を感じることはなく、素晴らしい経験を積むことができました」と話していました。