工学部航空宇宙学科の水書教授がアメリカ航空宇宙学会のアソシエイト・フェローに選ばれました

工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻の水書稔治教授がこのほど、アメリカ航空宇宙学会(AIAA)のアソシエイト・フェローに選ばれました。航空宇宙学の発展に顕著な功績があり、同学会の活動に貢献した人物に贈られるものです。すでにアソシエイト・フェロー以上の称号を持つ研究者4名の推薦に基づき、アメリカ国内で6つ、海外1つの計7ブロックから選考されます。

水書教授は、航空宇宙機用の次世代型推進器として世界中で研究が進んでいる「ローテーティング・デトネーション・エンジン」の研究を手掛けています。中でも、超音速で駆動しているエンジン内部の温度変化や衝撃波の計測と可視化を専門にしており、これまでにも多くの成果を収めてきました。一方、AIAAでは10年以上にわたって風洞実験や測定に関する委員会に参画し、学会の運営や講演会の企画などに尽力しています。

「アソシエイト・フェローという名誉ある称号をいただけたのは、これまで一緒に研究を発展させてきてくれた学生、ともに研究を進めてきたアメリカや日本の研究者仲間のおかげです。宇宙開発はかつての国家主導から民間企業が参画するようになっており、私の研究室でも宇宙ベンチャー企業との共同研究を手掛けるなど、大きく飛躍する時代になっています。私が専門とするデトネーションエンジンは高性能で燃費効率のよい次世代型推進器の核となる技術として期待されており、実用化に向けて各国が開発競争を繰り広げています。今後も日本が得意とする基礎分野の研究発展に貢献できるよう、研究を進めていきたい」と話しています。