学生自身が設定した自由な課題に挑む「学生自主研究奨励」の表彰式を行いました

工学部では7月7日に湘南校舎で、学生自身が設定した自由な課題に挑む「学生自主研究奨励」の表彰式を行いました。大学の授業や身の回りの出来事の中で感じる疑問や関心から研究の種を膨らませ、芽吹かせていく学生を応援しようと2018年からスタートした取り組みです。学生たちは毎年9月にエントリーし、12月末に報告書を提出。今回は下野慎平さん(工学部3年次生)、小池鷹生さん(同4年次生)、荒井杏真さん(大学院工学研究科1年次生)が応募し、山本佳男学部長から表彰状と記念品が手渡されました。

 下野さんの研究は「鉄道車両における同期リラクタンスモーターの実用可能性についての調査研究」がテーマ。鉄道の動力に使われる次世代型モーターとして注目されている同期リラクタンスモーターの特徴や性能、技術的な課題について調査しました。「電力ひっ迫や半導体依存が問題になる中、鉄道や自動車だけでなくモーターを使うあらゆるものに活用できる可能性があり、今後、重要な役割を担うと考えています。限られた時間の中で調査・研究に取り組んだ経験は、今後の卒業研究などに生かしていきたい」と話します。
 小池さんは、「板状ステンレス既製品のインパルス応答測定に関する調査研究」と題し、ステンレス製の金属定規を弾いたときの音を指標に、金属の長さや厚さを割り出す技術(インパルス応答)について研究しました。「2年前にも別の研究で応募しましたが、趣味の延長で始めたことをこうして評価してもらえてうれしい。授業時間以外の研究も頑張ろうとやる気が出ます」と話しました。

「割り箸を用いた安価で手軽なマルチロータドローンの試作研究」に取り組んだ荒井さんは、「ドローンはさまざまな場面で使われ、手に入りやすくなっていますが、小型で高性能なものはまだまだ値段が高いのが現状です。もっと身近なもので安価に作れないかと考え、割りばしの本数やモーターの性能なども考慮して実際に浮上させることに成功しました」と研究成果を話しました。賞状を手渡した山本学部長は、「これからもさまざまなことに興味関心を持って、日々の研究に励んでください」とエールを送りました。