フィールドワークBの授業で災害食を試作しました

健康学部健康マネジメント学科の森真理准教授と学生たちが昨年12月21日に、湘南校舎の芝生広場Palletパレットで、レトルト食品や缶詰などを使った災害食を試作しました。身近な健康課題を発見し、自主的な調査や研究を経て解決を目指す「フィールドワークB」の授業の一環で実施したもの。森准教授と学生たちは、地震や自然災害によって被災した際に自宅で簡単にできる災害時のレシピを考え、栄養価も計算して準備してきました。

当日は、ガスコンロを使ってお湯を沸かし、耐熱性ポリ袋を使ったレシピを試作しました。被災した状況下では野菜や肉の摂取が難しいことから、栄養価を補うために乾物を活用。レトルトカレーやシチューに高野豆腐を入れたり、カレーうどんに切り干し大根を加えたりと工夫を凝らしました。蒸しパンを考えた古河はづきさん(1年次生)は、「ホットケーキミックスを使ったレシピをアレンジしました。コーンとツナの缶詰は日持ちもするので、防災食に活用しやすいと感じました。ただ、具材から出る水分を考慮できていなかったのと、厚さがあった分、火が通りにくかったので、よりおいしいレシピに改良していきたい」とコメント。サバ缶の炊き込みご飯と五目ちらし寿司を作った前田健志さん(同)は、「作業工程が煩雑だとスマホでレシピを見ないと作れなくなってしまうので、材料を混ぜて湯煎にかけるだけというシンプルなレシピを目指しました。切り干し大根や乾燥シイタケを入れることで不足しがちな栄養素も多く摂れます」と話していました。

森准教授は、「米や乾パン、水などを備蓄するだけでは栄養が偏ってしまうので、今回はレトルト食品や缶詰といった定期的に使用して補充するローリングストックを活用し、乾物などで栄養を補うレシピを考えてもらいました。本キャンパスは災害発生時の広域避難場所に設定されており、芝生広場には座面を外すとかまどになる『かまどベンチ』も設置されています。今回は使用しませんでしたが、授業を通して学生たちには災害時の対策の意識も高めてほしい」と語りました。今後は試作したレシピを改良し、今年度中にインターネット上で公開する予定です。