健康学部健康マネジメント学科では10月15日に湘南キャンパス5号館で、「フィールドワークA(春学期)報告会」を開催しました。フィールドワークAの授業は、健康を多面的にとらえるために学生がキャンパス周辺地域の問題を発見し、解決の道筋を考察して実践することを目指すものです。学生たちは「プレイパークで遊ぼう!~現代社会における遊びの意義を考える~」「はだの子ども支援プロジェクト」「健康バスと伊勢原市の健康増進事業」「地域の高齢化や健康課題に挑戦するソーシャルベンチャー」「湘南いきもの楽校」のプロジェクトに分かれ、神奈川県内の各地を訪れて実践を通じて学びを深めてきました。今回の報告会は、学生たちが春学期の成果を披露するとともに、秋学期に同授業を履修する学生がこれから取り組む授業における目標を考えることを目的に実施。プロジェクトに協力したNPOや自治体の職員ら「地域パートナー」も多数出席しました。
当日は、授業を履修した約110名が10教室に分かれて1名あたり6分の持ち時間で発表とそれに続く質疑応答をしました。活動内容や印象的な出来事、地域の課題、健康な社会の実現に向けてできることなどを、それぞれが作成した資料をもとに語り、聴講者の質問にも答えました。「プレイパークで遊ぼう!」に参加した学生は、「横浜市内に25カ所あるプレイパークは、子どもがもっと自由に活動できる場としてつくられた野外の遊び場です。ボランティアのスタッフがプレイリーダーとなり、木のブランコやウオータースライダー、火おこしなどを体験できます。子どもがけんかをしても、大人が止めることはありません。”けんかも学びの一つ”と言われたときは驚きました。プレイパークで体を動かし、友達をつくることは、身体的、社会的、心理的健康につながると感じました」と語りました。「はだの子ども支援プロジェクト」で外国につながりのある子どもたちの学習支援に取り組んだ学生は、「日本で暮らす外国の子どもたちと一緒に宿題をしたり遊んだりする中で、文化や風習の違いを知ることができました。勉強についていけなかったり、友達関係がうまく築くけていなかったりする子もいたので、学校や近隣住民のフォローも必要だと感じました。今回のプロジェクトのような活動がもっと全国に広がっていけば、子どもたちがより健やかな日々を送れるようになるのでは」と振り返りました。
堀真奈美学部長は、「学生たちには、フィールドに出て”自分事”として課題に取り組むことで、今後の学びにつながる気づきを得てほしいと考えています。プロジェクトによってアプローチの方法はさまざまですが、健康社会を実現するために必要なコミュニケーション能力や課題に向き合う力、他者と協働する力が身についたのではないかと感じています。秋学期には自分でフィールドを開拓し、解決策の提案、実践を行う『フィールドワークB』、上級生になるとデンマーク研修の『同C』や、『インターンシップ』の授業も開講します。学生たちには今回の経験をきっかけとしてさらに学びを深めてほしい」と語りました。