健康学部健康マネジメント学科の森真理准教授が研究代表を務める、2018年度東海大学連合後援会研究助成金の「地域連携部門」に採択された課題「湘南キャンパスから”美味しい”食育発信プロジェクト~地域産品を利用した体験食育講座の企画実践活動~」で考案した「KENKO弁当」の試食会を、12月11日に湘南キャンパスで実施しました。この助成は地域をキーワードに教育・研究を助成するもので、プロジェクトではキャンパス近隣地域の特産品を用いたうえで栄養バランスのとれた弁当を健康学部の学生有志が考案するとともに、地域住民を対象とした食育講座も開催し、学生や地域住民に、食に関する正しい知識を身につけてもらうことを目的としています。
森准教授と8名の学生有志は、本キャンパスの学生食堂を運営する株式会社富士サービスの協力を得て、今年9月からメニューの企画・試作に取り組んできました。「適塩」と「スポーツをしている子どもたちのケガ予防」をテーマに据え、「チーズグラタン」「さわらの野菜あんかけ」「かぼちゃの茶巾しぼり」など、カルシウムやたんぱく質を豊富に摂取できる総菜を考案し、栄養バランスと彩りにこだわった内容になりました。試食会には、本学部の堀真奈美学部長ら5名の教員と、本学部が開講する「栄養学入門」を履修しているロシアからの留学生4名が参加。学生が一つひとつのメニューについて栄養素や調理方法を説明した後、各教員から子ども向けの味付けやコストの考え方といった点についてアドバイスが送られました。
小林理玖さん(1年次生)は、「弁当に入れる総菜は、グラタンやゼリーなど子どもが好むメニューを意識しました。栄養素を効率的に摂取できる食材の組み合わせや、さまざまな調理方法など、この活動を通して学べたこともたくさんありました。先生方からのアドバイスを生かして、子どもが進んで食べたいと思ってくれる弁当に仕上げていきたい」と話します。森准教授は、「管理栄養士としてさまざまな場所で食育を促進してきました。学生たちには、座学で栄養に関する話を聞くだけではなく、自ら実践することで意識を変えてもらいたいと、『体験食育講座』と銘打ってプロジェクトを立ち上げました。自ら食材を選び調理することで、日ごろの食生活でも栄養素やカロリーを気にするようになります。さらに、周りの学生にもいい影響を与えてくれるものと期待しています」と語りました。
今後は教員からのアドバイスをもとに改良を図り、来年2月に近隣住民を対象とした試食会を湘南キャンパスで開催する予定です。