
健康学部健康マネジメント学科1年次生の青木颯志さんが昨年12月20日から22日まで、横浜武道館で開催された車いすラグビー日本選手権大会に、所属する「AXE」の一員として出場。チームは総合5位となり、個人ではBest Playerに選出されました。4対4で行われる車いすラグビーは、バスケットボールのコートでバレーボール5号球をもとに作られた皮の専用球を使い、トライラインまでボールを運ぶと得点となります。障害の程度によって各選手に0.5~3.5ポイントが付与され、合計8点以下になるようチームを編成。障害が軽い選手ほど持ち点が高く、0.5~1.5ポイントの選手は守備をメインに攻撃のサポートを担い、2~3.5ポイントの選手はボールを運んでトライを狙うほか、相手選手の車体を当ててディフェンスする体を張ったプレーを担います。青木さんは2.5ポイントの選手で、チームのポイントゲッターとして活躍しています。
同大会には全国から8チームが参加し、初日に予選のプール戦、2・3日目に決勝トーナメントを実施。AXEはプールAで1勝2敗の3位となり、最終日の5/6位決定戦で「RIZE CHIBA」に勝利しました。大会を振り返り、「予選で3年連続同じ相手に負けてしまいましたが、実力に大きな差があるようには感じなかったので、細かな点を修正して来年こそは勝ち進みたい。個人的には前回大会よりも長い時間出場できたので、自分がチームを引っ張る気持ちで練習を積み、日本代表の活動でもアピールしていきたい」と語っています。
青木さんは小学2年時に脊髄腫瘍を患い、下肢が不自由になるなど障害が残ったものの、リハビリ病院の担当医の勧めで車いすツインバスケットボール※に挑戦。所属していたチームで車いすラグビーの選手に出会い興味を持ち、高校1年時からはバスケとラグビーの両競技に取り組んでいます。日本代表チームの強化指定・育成選手として国際大会への出場経験もあり、「昨年のパリパラリンピック車いすラグビーで日本が金メダルを獲得したのを見て、いつか自分も同じ舞台に立ちたいと思うようになりました。それと同時に、高校時代から社会福祉士の資格取得を目指していたため、健康学部への進学を決めました。勉強と練習の両立は正直とても大変ですが、授業間のキャンパス内移動を極力減らす教室の配置や、代表合宿に参加する際の課題提出など、先生方に多方面で配慮していただきながら大学生活を送っています。どちらの目標もかなえられるよう、まずは目の前の課題一つひとつに取り組でいきたい」と話しています。
※車いすツインバスケットボール:四肢に障害がある人でもプレーできるよう、従来の車いすバスケで使用される正規のゴールのほかに1.2mの低いゴールが設けられた競技