【芸術学科】松本 奈穂子先生【教員紹介】

松本 奈穂子准教授

まつもと なほこ

所属 教養学部 芸術学科 

学位

博士(人文科学)

研究分野

ピアノ・鍵盤古楽器/表象文化研究

キーワード

#ピアノ #パイプ・オルガン #チェンバロ #フォルテ・ピアノ #クラヴィコード #生涯教育 #西洋古典音楽 
#トルコ文化 #音楽 #舞踊 #芸能


ピアノ・鍵盤古楽器の演奏・文化研究/音楽・舞踊研究

東海大学教養学部芸術学科音楽領域所蔵の鍵盤楽器研究

本学教養学部芸術学科音楽所蔵のパイプ・オルガン、チェンバロ、フォルテ・ピアノ、クラヴィコードについて研究しています。これらの楽器を活用した独自性のある教育として、当学科で50年続く古楽教育に音楽学者松前紀男先生が果たしたご貢献についても調査を進めています。古楽器演奏実践から得られる知見も重要視しています。図像や文献、視聴覚資料など諸データからは得られない知の存在を理解し、研究する為には、少しでも楽器の奏法を知り、身体に定着させることが必要です。


ピアノ・古楽器の生涯教育・演奏活用

紀元前から用いられヨーロッパでキリスト教と密接に結びついたオルガン、バロック時代のチェンバロ、古典派・ロマン派のフォルテ・ピアノ、現在量産されているモダン・ピアノ・・芸術学科の授業では様々な時代や地域で愛され続けている各種古楽器演奏の基礎を理解することで、モダン・ピアノとの演奏技術や表現の違いを理解します。歴史・社会における楽器の在り方も、文献研究や楽器博物館・工房見学など学外調査から学びます。近年の鍵盤楽器系指導論文には「オルガンの構造:東海大学所蔵の辻オルガンを中心に」(2020年度卒業論文)、「フランツ・リストの音楽人生 波の上を渡るパオラの聖フランチェスコ」(2020年度論文)、「オルガンの構造とレジストレーション:修了リサイタルの曲目を中心に」(2022年度修士論文)などがあります。
授業で学んだ成果は学内外で発表します。演奏会の企画・運営方法も授業に組み入れています。学科内の先生にも協力頂きながら映像や光を用いた舞台演出にも取り組み、音楽・造型両方が学べる学科のメリットを活かしています。
学内外の皆様に古楽器について学び・体験していただける機会も作っています。


音楽を中心とした表象文化研究

トルコ及び周辺地域の音楽・舞踊を中心とした表象文化研究も行っています。ビザンチンとオスマンという二つの帝都として千年以上栄えたイスタンブルを擁するトルコは、キリスト教とイスラーム教の文化に加え、メソポタミア、ギリシャ・ローマ文明など様々な時代の文化が積層している大変興味深い国です。トルコを含めた西アジアが現在のヨーロッパ文化に与えた影響はきわめて大きいものがあります。これらの理解を深めることは、上記の西洋古典音楽文化研究においても重要です。 多様な音楽の在り方が人間の生活、魂にとって如何に必要不可欠であるかを理解し、未来の芸術の多様性への理解・他者理解、より良い社会に繋げます。


松本先生が注力しているSDGs


芸術学科に興味がある受験生へ

古楽器は学外で触れる機会が少ない稀少楽器です。東海大学芸術学科だからこそできる学びと唯一無二の経験知を大切にし、音楽文化と社会との密接な関わりを理解して人生に活かしましょう。

本研究内容に関心がある外部の方へ

古楽器のある総合大学は稀少です。鍵盤古楽器演奏実践を伴った文化研究で身体に彫琢された知と、学部を横断して培われた幅広い教養は、多様化する音楽と社会との関係において貴重な財産となります。


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