8月24日に芸術学科松本奈穂子研究室の協力で、チェンバロ奏者上薗未佳先生の門下生によるおさらい会が開催されました。

東海大学芸術学科では、チェンバロ、フォルテピアノ、クラヴィコード、パイプオルガンなどの各種古楽器を松本先生がピアノ教育と併せ教育・研究で活用しています。松本先生はグローカル・フェスタ等でこれら古楽器を学内外・生涯教育にも活用し、学外・地域の愛好者の方々にも触れていただく試みを継続しています。本催事もこの取組の一環として企画されました。古楽器は一台一台がオーダーメイドであるため、演奏者にとっては多くの楽器に触れることが貴重な経験となります。
上薗先生は洗足学園音楽大学および本学にて長年チェンバロ非常勤講師として学生たちにご指導いただいています。上に言及したグローカル・フェスタを含め松本研究室にて年に数回企画している「古楽器体験レッスン」ではチェンバロ講師としてご協力いただいています。「丹沢アートフェスティバル」やタウンニュースホールでの公演などにもご出演・ご指導に携わり、地域の芸術活動に貢献なさっています。
当日ははじめに上薗先生と松本先生のご挨拶がありました。続いて上薗先生の門下生6名がゴールドベルク変奏曲より「アリア」(J.S.バッハ)、ラ・ヴォルタ(W.バード)、パヴァン(O.ギボンズ)、ネヴィル夫人のグラウンド(W.バード)、エアと5つのヴァリエーション(G.F.ヘンデル)、プレリューディウム(J.ブル)、カプリッチョ(G.ベーム)などの演目を披露くださいました。お仕事の傍ら長年練習に励んでおられる方、チェンバロを始めて間もない方などお立場は様々ですが、皆さんチェンバロへの愛情がたいへん深い方々ばかりでした。


上薗先生は「東海大の近隣にお住まいの生徒さんたちにとっては、年一回行う都内での発表会とは違った演奏体験の喜びと仲間との交流の機会となり、大変喜ばれました。本当にありがとうございました」と感想を述べました。
松本先生も皆さんの演奏を聴いて、「本学所蔵の堀栄蔵氏によるチェンバロは、今回皆さん初めて演奏なさるということで、大変良い機会になったことを嬉しく思います。どなたも真摯に楽器に向き合っておられる姿が演奏から滲み出ていました。本学所蔵の古楽器が地域の方々を含め学内外の方々の生活や心、知性に豊かさを与え、QOLを向上させる可能性や、生涯教育に果たす役割は無限大です。楽器の価値を理解してくださる学内外の様々な方々に触れていただける機会を、今後も作っていきたいと考えています」と述べました。



