教養学部人間環境学科の岩本泰教授のゼミナールでは、10月10日と11日に開催された付属高輪台高校の建学祭で、同高3年7組(担任:青木直也教諭)の出展企画「37(みんな)のいぐさ」を支援しました。岩本教授のゼミでは、畳やラグなどのい草製品の企画開発・製造販売を手掛ける株式会社イケヒコ・コーポレーションと連携し、持続可能な社会づくりに向けた商品開発や消費行動に関する講義を実施しています。これまでにも湘南キャンパス近隣の地域密着型のイベントでは、国産い草を利用したワークショップを出展しています。



今回の企画は、岩本教授の呼びかけで、青木教諭と高輪台高の生徒が地域のイベントにボランティアとして参加したことがきっかけでスタートしました。青木教諭がその体験を生徒たちに伝えたところ、クラス全員が賛同し、建学祭への出展を目指すことになりました。夏休みには、生徒5名と青木教諭が探究活動の一環としてイケヒコ東京支社を訪問。国産い草について説明を受け、ワークショップも体験しました。生徒たちはその成果をクラスで共有し、建学祭での企画を練り上げていきました。



建学祭期間中は、岩本教授のゼミとイケヒコの協力のもと、生徒たちがい草を詰める枕づくりや、い草を編むコースターづくりのワークショップを運営しました。会場には、貴重な長いい草を敷き詰めた大きな「い草プール」も展示。国産い草の歴史や特徴をまとめた探究活動の成果に加え、若年層や海外の人々に国産い草の魅力を伝えるためのアイデアも紹介しました。青木教諭は、「い草に触れる機会のない生徒たちが、古くから続くものづくりのよさを体感し、産地の一つである熊本県が熊本地震後、どのような思いで国産い草を守ろうとしているのかなどを考えるきっかけにしてほしいと考えて企画しました。こうした高大連携の企画を通じて大学への学びのつながりを実感し、来場者の皆さんと共に国産い草の魅力やその普及・啓蒙に対する企業の取り組みを知ってもらえれば」と話しました。本学科に進学予定の小野澤武瑠さん(3年生)は、「祖母のおかげで畳に触れて過ごしてきましたが、い草についてはほとんど知りませんでした。あらためて調べて感じたよさを多くの人に知ってもらうためには、企業と協力することが大事だと思います。大学では、企業との協働についても体験し学びたい」と話しました。



建学祭期間中は会場でイケヒコのスタッフとともに生徒のワークショップをアシストしていたゼミ生の小亀天使さん(3年次生)は、「高校生の皆さんとのワークショップは初めての経験で、大学生の方が緊張していましたが、準備をしながら気さくに話しかけてくれて打ち解け、自分が高校生だった時に抱いていた興味や疑問を思い出しました。い草のワークショップを通してさらに植物や自然環境への興味を高めてほしい」と笑顔で話しました。また、ゼミのワークショップに参加したことが縁でイケヒコに就職が決まった留学生の姜美陽さん(4年次生)もサポート役として参加。「中国にもい草の文化があるので、知識をさらに深めてグローバルなビジネス展開に資する仕事をしたい」と話しました。岩本教授は、「今回は高校・大学・企業の連携で国産い草を中心とした持続可能な暮らしを考える機会になり、準備や建学祭期間中の協働を通して三者それぞれに貴重な学びがありました。今後も高大連携を通じて、企業を絡めた持続可能な地場産業の実現に向けて探究したいと思います」と話しています。


