マイクロ・ナノ研究開発センターで教養学部の富田講師がワークショップを行いました

東海大学マイクロ・ナノ研究開発センターでは、7月4日と11日に教養学部芸術学科デザイン学課程の富田誠講師による「第38回MNTC講演会 Visualize Your Research みんなが作れる研究内容の図解ワークショップ」を開講しました。研究者自身が研究内容を分かりやすく視覚化することで、論文作成や研究者間での情報共有に生かすことを目的としたものです。今回は同センターの教員の研究室に所属する工学部の学生と大学院工学研究科の大学院生、同センターの教職員計10名が参加し、デザイン学課程の学生10名がサポートにあたりました。

マイクロ・ナノ研究開発センターでは、機能性高分子超薄膜(膜厚が100ナノメートル以下)について「創る」「試す」「知る」をキーワードに、各研究者が独自の知識や経験などに基づいて研究を進めるとともに、各研究者の相互協力により共同研究を実施しています。今回の講義では、参加した学生らの研究内容から3つのキーワードに沿ってグループ分けし、1回目の講義で等角図の書き方の訓練と自身の研究内容を図解化しました。2回目の講義ではそれらを整理してつなげていき、模造紙4枚分の等角投影図を完成。それぞれの研究内容の位置付けやセンター全体の研究活動を可視化しました。

デザイン学課程4年次生の植田育代さんは、「デザインの勉強をしている学生同士では、感覚で意見を伝えたり作業したりすることが多いのですが、理系の方は論理的に物事を考え手順を踏んで進めていくので、作業中はできるだけ会話し、言葉で伝えることを意識しました」と振り返ります。一方、工学研究科機械工学専攻1年次生の齋藤飛鳥さんは、「自分の研究内容を誰にでもわかりやすく伝えるにはどうすればいいかを考え、身近なものに例えたりイラストの見せ方をアドバイスしてもらったりと試行錯誤しました。同じセンター内でも分野が異なるとどんな研究活動をしているか知らないこともあるので、それぞれの研究がどうつながっているか把握するよいきっかけになりました」と語りました。

富田講師は、「センターで研究に取り組む学生たちが自身の研究を細かに視覚化し、基となる図解をしっかり作成してくれたので最後までまとめることができました。デザイン学課程の学生たちは、自分の中にあるイメージを自分で描くのではなく、相手の中にあるイメージを導き出す作業だったので、とても勉強になったと思います」と話します。また、マイクロ・ナノ研究開発センターの槌谷和義教授(工学部精密工学科)は、「うまく言葉にできないことを図にすることで、研究内容をより正確に伝えることができるようになると感じました。こうした文理融合の活動は東海大学ならでは。別の形でも続けていきたい」と語りました。

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