国際学科の学生が「第3回日英学生会議」に参加しました

教養学部国際学科3年次生の岡山夏生さんが、9月8日から16日までイギリス・ロンドンで開催された「第3回日英学生会議」に東海大学生として初めて参加しました。日英学生会議は、学生を起点に次世代につながる日英間の活発な交流を実現することを目的として2016年に創設。異なるバックグラウンドをもつ両国の学生が多角的な視点から議論することを促し、幅広い視野をもって思考する力を養成することを目指しています。今回の会議では両国から27名の学生が参加し、「Migration and Labour Rights in the UK and Japan(日英両国の移住と労働権)」をテーマに、新たな政策をグループごとに考案するワークショップが行われました。

岡山さんが所属したグループは、「多言語かつ多文化の人は移民の受け入れにオープンである」という仮説を立ててイギリスで街頭調査を行いました。しかし、「実際に調査してみると、多言語を話せる人でも”増えすぎた移民はもう受け入れない方がいい”という意見が予想に反して多く、そもそもEU離脱や移民問題について”特に意見がない”と答えた人も少なくありませんでした。一緒に調査していたイギリス人の学生がショックを受けるほど、一般市民はこの問題にあまり関心がないことがわかり驚きました」と岡山さんは振り返ります。期間中にはほかにも、移民博物館の見学や在英日本大使館への訪問、国際移住機関(IOM)担当官による講演などを通して移民問題に触れ、プレゼンテーション用のリポートを作成。岡山さんのグループは最終的に、移民に対して住居の貸し出しを拒否する動きを違法とする政策を考案したほか、移民以外にもさまざまなマイノリティーを社会的に包摂する必要があると提言しました。

また、岡山さんは8月26日から9月3日まで東京・国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された「第64回国際学生会議(ISC)」にも参加。世界各国から学生がさまざまな国際問題について話し合い、新たな政策を提言するもので、期間中は各国の学生が同センターで寝食をともにしながら、グループの仲間と書籍やネットを用いて課題に関する調査ミーティングに取り組みました。岡山さんは「難民」をテーマにしたグループに所属し、ミャンマー西部に暮らすイスラム系少数民族・ロヒンギャに焦点を当てて仲間と議論。ロヒンギャに対する迫害の現状や各国政府の支援のあり方、日本が今後どのような対応をすべきかなど意見を交わして政策案をまとめ、最終日にほかの参加者や指導員の前でプレゼンテーションしました。

岡山さんは、「大学3年目の夏季休暇は、学生会議で移民の問題について勉強したいと思い2つの会議に参加しました。自分の実力不足を実感したり、外国人から見る日本の移民政策に対する印象を知る機会になったり、貴重な経験ができたと感じています。今後は日本における難民対策を分析し、国連に関連する団体でのインターンシップに参加するなどして知見を広げていきたい」と語っています。

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