大学院人間環境学研究科FD研修会をオンラインで開催しました

大学院人間環境学研究科では2月5日に、オンラインでFD研修会「地域連携の学びづくりを考える~松田町 関係人口創出事業を事例として~」(共催:教養学部人間環境学科)を開催しました。本研究科がこれまで積極的に取り組んできた地域行政やNPO法人と連携した実践教育を振り返り、さらなる教育内容の充実や授業の質向上に向けて企画したもの。今回は、教養学部人間環境学科自然環境課程の岩本泰准教授のゼミが連携授業を展開している神奈川県松田町の職員を招き、事例共有や今後の連携における可能性について意見を交わしました。

当日は湘南キャンパスの教室とWEBビデオ会議システム「Zoom」によるオンラインの同時進行で開催。初めに山田清志学長があいさつし、「本学はこれまで、さまざまな地域とのかかわりの中で教育を展開し、研究に生かしています。松田町の皆さまにおかれましても、地域を盛り上げるために我々の取り組みを活用していただければと思います」と語りました。また、松田町の本山博幸町長が、「昨年は岩本ゼミの学生たちに松田町のPR活動を展開していただき、好評を博しました。今後もパブリック・アチーブメント型教育のフィールドとして松田町を訪れてもらいたい」と話しました。

続いて、松田町役場定住少子化担当室の青山由里さんと重野寿利さんが講演。移住者を増やすために実施してきたイベントや、岩本ゼミと連携した取り組みや卒業研究への協力事例を紹介し、「住民からは、”学生がこの町に興味を持って研究してくれることがうれしい”といった声が聞かれるなど、大学との連携は地域活性化に向けたモチベーションにもつながっています」と、地域連携への期待を寄せました。また岩本准教授がゼミの活動を振り返り、「”地域プロモーション”というと、自治体の方々が地域のいいところばかりを強調して課題が語られないケースも少なくありません。そんな中、松田町では本当に困っていることをしっかり教えていただき、だからこそ解決すべき重要な課題であることが分かりました。さらに、移住・定住人口の増加を最終的な目標とする場合は、地域の課題を一緒に解決する仲間を広げていくためのプロモーションと、協力者を集めることが大切だと感じました」と語りました。

講演後は質疑応答が行われ、ほかの地域における事例活用の検討や、今後大学が協力していく方向性について参加者同士が議論を展開。ゲストとして参加された関係人口創出事業の先行自治体である秋田県鹿角市総務部政策企画課鹿角ライフ促進班の木村幸樹さんも交え、活発に意見を交わしました。