東海大学では、高輪キャンパスを開設している東京都港区と連携協力に関する基本協定を締結いたしました。5月8日に港区役所で締結式を行い、武井雅昭区長 と髙野二郎学長が協定書を取り交わしました。この協定は、区と大学が相互の資源を活用し、地域社会および学術研究の発展に寄与することを目指すものです。
高輪キャンパスは、1963年度の東海大学短期大学部開設からスタートし、2000年度には社会人教育の拠点としてエクステンションセンターを設置。 2008年度に短期大学部を情報通信学部へと改組して東海大学高輪キャンパスと生まれ変わり、2012年度には大学院情報通信学研究科を開設いたしまし た。その間、港区高輪総合支所を中心に連携活動を展開しており、学生向けの防災ボランティア講習会やチャレンジセンター「Takanawa共育プロジェク ト」による地域向けイベントの実施などに取り組んできました。
今回の協定ではこれまでの活動を踏まえ、より活発な連携を進めていく計画で、小学生から下校した子どもを対象に、大学や地域が有する知的・人的資源を活用 する「子ども教育支援教室」を高輪キャンパスにオープンします。カリキュラムは、港区と協働して本学が設定。大学生が子どもの指導役を務めることで、学生 の学びの機会とすることも視野に置いています。また、大学の教育・研究活動と地域が連携することにより、高輪地区の子どもたちと地域との新たな交流の機会 を創出します。そのほか、高輪地域特有の課題を共有するための定期的な情報交換の実施、高輪地区内にある北里大学や明治学院大学とも連携し、港区とより緊 密な連携体制の構築を目指します。
締結式には港区の武井区長、田中秀司副区長、本学の髙野学長、田中康夫副学長ら関係者が多数出席。髙野学長は、「本学は昨年度から文部科学省の『地(知) の拠点整備事業(大学COC事業)』に『To-Collaboプログラムによる全国連動型地域連携の提案』が採択されるなど、全国の各キャンパスで地域と 連携して学生の社会的実践力育成に努めており、高輪地区においてもこれまで積極的な活動を展開してきました。今後は連携の範囲を港区全域に拡大し、市民の 方々に身近な大学として地域貢献を果たすとともに、教育研究のさらなる充実を図っていく考えです」と話しました。また、武井区長は、「港区では近年、小学 生を中心とした子どもの人口が増加していますが、放課後の受け入れ施設の不足といった課題もあります。今回の協定を受け、大学との連携を強め、さまざまな 施策の実現につなげたい」と期待を寄せました。