付属高輪台高校で「ICT活用防災・減災ワークショップ」を開催しました

東海大学連合後援会の研究助成金・地域連携部門の採択を受けた研究課題「防災・減災・まち歩きアプリの利活用による地域連携と防災教育への展開」(研究代表者=宇津圭祐准教授・情報通信学部通信ネットワーク工学科)の取り組みとして、1月31日に付属高輪台高校で「ICT活用防災・減災ワークショップ」を開催しました。本研究課題には、代表の宇津准教授をはじめ分担者として情報理工学部情報科学科の内田理教授や工学部土木工学科の梶田佳孝教授、現代教養センターの田島祥准教授らが参画。SNS(Twitterなど)を活用した防災・減災・安否確認・まち歩きアプリケーションの研究・開発に取り組んできたほか、その実証実験を湘南キャンパス周辺の自治体や学校と連携して行ってきました。研究・開発で蓄積してきた成果を全国に展開しようと、昨年10月には札幌市で市民参加型ワークショップ「防災・減災の視点から考える真駒内駅前のまちづくり」も実施しました。

本取り組みを生かした防災ワークショップを付属高校で実施するのは初めてで、当日は来年度から情報通信学部や情報理工学部などに進学予定の3年生ら約40名が参加しました。まず内田教授が短文投稿サイト「Twitter」に災害情報を書き込むアプリ「DITS (Disaster Information Tweeting System)」と、その書き込みの内容を地図上に表示するアプリ「DIMS (Disaster Information Mapping System)」について説明。続いて、宇津研究室に所属する学生とともに、5人のグループに分かれて高輪台高校周辺を散策しながら、防災にかかわる看板や案内表示、地震が発生した際に危険な場所などを探し、実際にDITSへと投稿しました。高校へと戻ったあとDIMSを使って地図を見ながら、散策の結果を共有したほか、生徒たちがアプリを使った感想やグループごとに地域の減災や防災に向けて必要なことを発表しました。

参加した生徒は、「SNSは身近な存在なので、地震が起きた際にも役立つと感じました。しかし、投稿する際には情報の正当性や必要性を考えなければ、問題が起きる可能性もあると思うので、日ごろからどういう情報が震災時に必要なのかを考えていきたい」「登下校の際に防災について考えることは少ないので、校舎の周りに看板や案内表示などが数多くあることに驚きました。公衆電話もめったに使うことはありませんが、災害時には便利なツールにもなると感じました」と話していました。宇津准教授は、「付属高と連携しながら、より幅広い世代に防災への意識を高めてもらおうと今回のワークショップを企画しました。来年度情報系の学部に進学する生徒を対象にすることで、自分たちが大学に進んだらどのような研究ができるのかを知ってもらえる機会にもなったと考えています。今後も学園のスケールメリットを生かしながら、生徒、学生の学びに寄与することはもちろん、彼らから出た意見を研究に生かしていきたい」と語っています。

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