情報科学科の4年次生が温熱療法に関する学術研究会で優秀発表賞を受賞しました

情報理工学部情報科学科4年次生の佐藤奏美さんが1月23日、東京都中央区にある国立がんセンター中央病院の国際研究交流会館で開かれた「第20回関東・全身ハイパーサーミア研究会合同学術研究会」で研究成果を口頭発表し、優秀発表賞を受賞しました。この研究会は、がんをはじめとする腫瘍を熱で治療する温熱療法(ハイパーサーミア)について、最新の情報を共有しようと開催されているものです。

佐藤さんはこれまで本学科の黒田輝教授による指導のもと、MRIを用いて体内の温度分布を非侵襲的に可視化・定量化する研究を進めてきました。研究会では、「MRガイド下集束超音波治療における脂肪温度計測のための撮像法ならびに信号処理法の最適化」をテーマに、集束超音波や電磁波による加温時の治療部位周囲の脂肪を含む組織の温度上昇について、MRIで画像化する手法を紹介。会場の審査員から研究内容が高く評価され、特に優れた発表に贈られる同賞を受賞しました。

佐藤さんは、「治療部位の温度を測定する技術は子宮筋腫や脳腫瘍の治療現場で既に使われており、乳がん治療にもその技術の応用が期待されています。従来の、プローブを差し込んで温度を測る方法では、乳房の組織を傷つけてしまう上、差し込んだ部分の温度しか測定できないという課題があり、MRIを用いた温度測定の研究に取り組んできました。受賞はご指導いただいた黒田教授や、先行して研究を進めてきた先輩方のおかげと考えています。研究の一端を担うことができ、本当によかったです」と話しました。

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