法学部では11月12、13日に、秦野市立大根中学校の1年生を対象に社会科の時間を使って本学部の教員が講義する「法教育授業」を行いました。これは、 生徒にとって身近な動植物に関する法律や制度について講義することで、法学分野に興味を持ってもらおうと、文部科学省の平成25年度「地(知)の拠点整備 事業」に採択された本学の「To-Collaboプログラム」の一環として実施したものです。
12日は同校1組の生徒を対象に、石田清彦学部長が動物愛護法や鳥獣保護法といった動物の保護に関する法律について講義しました。13日の午前中は2組で 法律学科主任の高田映教授が、湿地の保護に関する国際的な取り決めである「ラムサール条約」の概要を紹介。また午後には、3組で田上麻衣子准教授が生態系 を守る法律の枠組について語り、日本の野生動植物の3割が絶滅の危機に瀕している現状やその原因、特に大きな問題となっている特定外来生物に関する法律と 制度の枠組み、多様性を守るためにできることなどについて、クイズを交えながら説明しました。生徒たちは、メモを取りながら熱心に耳を傾け、クイズの時に は前後に座っている友人と相談し、回答に一喜一憂しながら授業を受けていました。
授業終了後には、大根中学校の高木俊樹校長と社会科の教員を交えてよりよい授業にするための方法などについて意見を交換。石田学部長は、「本学部の教員が 中学校で授業をするのは今回が初めてでしたが、日常生活の枠組みである法律について専門家がわかりやすく説明することは大学の社会貢献としても重要だと思 います。中学校からも授業に多様性を持たせることにつながり、生徒たちにも良い刺激になっているとの感想を寄せていただいており、大学の教員にとっても授 業を見つめなおすきっかけになりました。今後は、学生も巻き込みながら、ほかの中学校にもこうした取り組みを広げていきたい」と話しています。