1月27日から28日まで東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾートで開催された「日本総合健診医学会第45回大会」で、医学部の教員らが企画・運営を担当しました。本学部基盤診療学系健康管理学と付属病院健診センターに事務局を置き、基盤診療学系健康管理学領域主任でセンター長の西﨑泰弘教授が大会長を、岸本憲明講師が事務局長を務めました。「加齢性リスクに挑む総合健診―専門診療領域との架け橋を求めて―」をテーマに開かれた今回は、講演やシンポジウム、パネルディスカッション、各種研修会など多彩なプログラムが実施され、全国から約1700名の医療関係者が来場。本学からは、幕内博康病院本部長、坂部貢医学部長、灰田宗孝医療技術短期大学長をはじめ医学部付属4病院(伊勢原、東京、大磯、八王子)と健康推進センターの教職員ら多数が参加し、司会やシンポジウムに登壇したほか、口頭やポスターで研究成果を発表しました。また、懇親会には山田清志学長も出席し、大会運営側を代表してあいさつしました。
大会初日には西﨑教授が、「加齢性リスクに挑む総合健診―専門診療領域との架け橋を求めて―」と題して講演しました。西﨑教授は、「超高齢社会において医療の力点が治療から予防へと転換されつつある中、健康で豊かに老いる『抗加齢医学』の考え方が必要になってくる」と指摘し、同分野に関する本学部の組織的な取り組みや研究について紹介。加齢による変化に影響を与える因子について評価し、受診者に医学的に介入する「抗加齢ドック」を、2006年6月に付属東京病院に開設した経緯と実績、そこから得られた知見について説明しました。さらに、同学会と各大学医学部との連携を図ることを目的として2016年度に実施した、健診や人間ドックに関する「医学部長アンケート」の集計結果についても報告しました。
また同日には、ロサンゼルスオリンピック柔道無差別級で優勝した本学の山下泰裕副学長も登壇し、「夢への挑戦」をテーマに特別講演。「仲間を大切にし、思いやりを持ち、ルールを守るといった人として大切なことを、スポーツを通して子どもたちに伝えることが、今の自分の夢」と語り、柔道を通して国内外で展開しているさまざまな人間教育活動について紹介しました。
なお、本大会では初めて、期間中の最も優れた演題を顕彰する「大会長優秀演題賞」と、大会中で発表された演題が一定期間内に同学会雑誌に掲載された場合に顕彰する「大会長特別論文賞」を設定。また、ランチョンセミナーでは、付属東京病院で抗加齢ドックの受診者に提供している「抗加齢御膳」のコンセプトをもとに、フランス料理の坂井広行シェフが監修した和・洋の弁当を用意し、好評を博していました。