医学部付属病院が「難病治療の新しい動向―難病講座―」を開催しました

医学部付属病院難病治療研究センターでは1月29日と2月20日に伊勢原キャンパスで、「難病治療の新しい動向―難病講座―」を開催しました。難病は、原因不明で治療法が確立されていない疾患です。本病院は神奈川県から「難病医療連携拠点病院」の指定を受けて本センターを設置し、難病の治療に関する研究を推進するとともに、患者や家族の医療相談、医療従事者の研修などに取り組んでいます。この講座はその一環として、治療や療養に役立つ最新情報を提供するため毎年実施しているものです。1月29日は神経疾患である「パーキンソン病」「重症筋無力症」、2月20日は炎症性腸疾患の「潰瘍性大腸炎」「クローン病」を取り上げ、専門医らが病態や最新の診断・治療法、食事療法などについて解説。両日で約100名が参加しました。

参加者からは、「さまざまな薬の特徴や使用法、メリット、デメリットがよくわかりました。担当医と相談し、納得できる治療を続けたいと思います」「家族がクローン病を患っていますが、食材や調味料の選択で迷うことが多いので詳しい話がきけてよかった」といった感想が聞かれました。本センターの佐藤慎二センター長(医学部内科学系リウマチ内科学教授)は、「患者さんやご家族の皆さんのために、今後も最新の研究成果や治療法に関する情報を提供していきたい」と話しています。

なお、講演のテーマと演者は以下のとおりです。
難病講座① (1月29日)
◇司会:永田栄一郎(東海大学医学部内科学系神経内科学 教授)
◇講演1「パーキンソン病と上手に付き合う」
演者:水間敦士(東海大学医学部内科学系神経内科学 講師)
◇講演2「重症筋無力症の正しい理解」
演者:鈴木重明氏(慶應義塾大学医学部神経内科 准教授・診療副部長)

難病講座② (2月20日)
◇司会:鈴木孝良(東海大学医学部内科学系消化器内科学 教授)
◇講演1「潰瘍性大腸炎の基礎知識」
演者:津田真吾(東海大学医学部内科学系消化器内科学 助教)
◇講演2「炎症性腸疾患の食事療法」
演者:岩崎 奨(東海大学医学部付属病院栄養科 管理栄養士)
◇講演3「クローン病の診断と内科治療法の最新情報」
演者:小林清典氏(北里大学医学部消化器内科学 准教授
新世紀医療開発センター横断的医療領域開発部門内視鏡センター長)

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