「スポーツ医学と運動器を中心とした先端医療国際リーダー育成プログラム」が文部科学省「高度医療人材養成拠点形成事業」に選定されました

東海大学の「スポーツ医学と運動器を中心とした先端医療国際リーダー育成プログラム」がこのほど、文部科学省「高度医療人材養成拠点形成事業」(高度な臨床・研究能力を有する医師養成促進支援)に選定されました。本事業は、付属病院を持つ大学で優れた医師を養成し、医学・医療の発展を目指すものです。本学は、特色ある診療領域を強化する「タイプB」に選定。大学院医学研究科と医学部を擁するメディカルサイエンスカレッジが、体育学部や健康学部などを擁するウェルビーイングカレッジ(WBC)をはじめ、国内外の大学や研究機関と連携し、スポーツ医学と運動器に関する領域で世界を牽引する医療人材の育成に取り組みます。

本学では、医学部医学科外科学系整形外科学領域が、世界初の軟骨細胞シートによる変形性膝関節症の再生医療や、椎間板内幹細胞の発見とその臨床応用といった運動器に関する領域で大きな研究成果を挙げています。一方、スポーツ分野でも大学トップクラスのアスリートを数多く輩出。近年は、医学部付属病院の医療従事者がWBCと連携し、陸上競技部やラグビーフットボール部の選手を支援する「スポーツ医学プロジェクト」を展開しており、付属病院ではスポーツ外来も開始しています。

本プログラムではこうした強みを発展させるため、多様な取り組みを計画。まずは、医学部生に対する「スポーツ医学プロジェクト」や国際学会への参加を促し、研究への興味や国際的視野を醸成するとともに、大学院への進学率向上を図り、臨床・研究能力の高い医師を育成します。また、医療倫理や知的財産の専門家、治験コーディネーターといった研究者を支える人材を確保するなど、医学研究科・総合臨床研究センターの体制を充実。さらに、同・運動器先端医療研究センターとWBC・スポーツ医科学研究所との連携の促進も図ります。

事業責任者を務める医学研究科の秦野伸二研究科長は、「事業の最終目標は、あくまでも人々の健康に寄与することです。超高齢社会の今、運動器疾患に対する新規治療法の開発は喫緊の課題です。F1マシンの開発が一般車の性能を高めるように、スポーツ医学に関する先端研究は、人々のQOL(生活の質)を維持、向上させ、健康寿命の延伸につながると考えています。スポーツ医学・運動器分野の先端医療を担う国際的なリーダーを輩出する“東海大ならでは”の人材養成拠点をつくるため、学内外の協力機関と連携して着実にプログラムを進めていきたい」と話しています。