医学部医学科の学生が「臨床医学英語研修」に参加しました

医学部医学科の5年次生9名が8月15日ら21日まで、ハワイ東海インターナショナルカレッジ(HTIC)を拠点とする臨床医学英語研修(Hawaii Medical English Program)に参加しました。本学科では世界に通じる良医の育成を目指し、多彩な海外留学制度や海外研修プログラムを展開しています。この研修は、医学英語や医療英会話、医療面接の基本を学ぶとともに国際的視野を広げることを目的として、ハワイ大学の協力を得て、神戸大学と連携して運営しているプログラムです。現地での開催は3年ぶりで、東海大学のほか慶應義塾大学や高知大学医学生ら合計28名が受講しました。

学生たちは、患者とのコミュニケーションの取り方や医療面接の留意点についてレクチャーを受けた後、医師役となって模擬医療面接に臨み、ハワイ大学医学部の学生が演じる模擬患者から病状や病歴などを聞いて鑑別し、現地の医師と引率教員にプレゼンテーションするトレーニングを繰り返しました。さらに、アメリカにおける医学教育や医師国家試験、臨床研修制度に関する講義を受講したほか、ハワイ大学医学部や現地の医療機関の見学も行いました。

本学科の留学制度を活用し、来年2月から3カ月にわたってアメリカのウェイク・フォレスト大学で臨床実習に臨む川部大志さんは、「医療英会話の力を身に付けることはもちろん、医療面接の意義を見直し、アメリカの医療制度についても学ぶ機会になりました。それぞれの目標に向かって意欲的に学ぶ他大学の学生と寝食をともにし、多様なテーマについて語り合えたことも大きな刺激となり、勉学へのモチベーションが高まりました。将来は、アメリカの医師免許を取得して現地で診療に従事し、その成果を日本に戻って還元したいと考えています。研修の成果を生かし、医学や医療英会話に関する学びをさらに深めたい」と意欲を見せていました。

指導する本学科国際交流委員長の加藤裕幸准教授は、「国内の新型コロナウイルス感染者が増加する中での開催となりましたが、感染対策や抗原検査を徹底し、無事に研修を終えることができました。本学学生が積極的にプログラムに取り組み、他大学の学生を牽引する姿が印象的でした。昨年度のオンラインによる研修も充実した内容でしたが、今年度は現地で実施できたため、ハワイ大学の医学生との交友関係が育まれるとともに、アメリカでの研修を目指す志の高い学生たちとの交流によって学習の相乗効果が得られ、対面で行う意義をあらためて実感しました。本学から参加した学生の多くは、アメリカやヨーロッパへの派遣留学を予定しています。この研修で得た成果を糧に、自信を持って留学先での実習に臨んでほしいと願っています」と期待を語っています。