医学部看護学科の3年次生3名が、2月16日から3日2日まで、アメリカでの「メイヨクリニック研修」に参加しました。本学科では国際性のある看護職を養成するための教育の一環として、先進的な医療で世界的に有名なアメリカ・ミネソタ州のメイヨクリニックと幅広い文化・学術交流を展開しています。本研修は、同クリニックでの実習体験などを通して看護に対する関心を深めるとともに、自己成長に向けて主体的に学習する姿勢を養うための動機づけの機会にしてもらおうと、1995年から(当時は健康科学部看護学科)選択科目として開講しているものです。
学生たちは前半にアイオワ州にあるルーサーカレッジを訪れ、モデル人形を使った看護演習などを見学。課外にはカレッジの学生と食事やレクリエーションをともにして親睦を深めました。後半はメイヨクリニックに移動し、看護師から同病院の概要に関する説明を受けて院内を見学。その後、各自が希望する診療科で、看護師のケアを観察するシャドーイング研修に取り組みました。また、シミュレーションセンターではルーサーカレッジの学生の病院実習にも同席し、実践的な看護教育を体感。最終日には、学生生活や日本における高齢化への取り組みについて同カレッジの学生らに英語でプレゼンテーションし、日本とアメリカの看護教育や保健医療システムなどについて意見を交わしました。
高瀬愛華さんは、本学科が昨年4月に開催した海外研修説明会で本研修を知り、「世界最先端の医療を体感したい」と考えて参加を決意。「明確な目標に向かって積極的に学ぶルーサーカレッジの学生に刺激され、勉学への意欲が高まりました。メイヨクリニックでは、以前から興味があった小児看護と救命救急の病棟で研修し、患者さん一人ひとりの希望に速やかに応えられる看護体制や、フラットな関係で意見を交わし合う多職種連携について学びました。4年次生から小児看護のゼミナールに所属しますが、特に海外の患者さんに対する看護実践に向けて、語学はもちろん語学以外の方法による効果的なコミュケーション法も探究したい」と意欲を見せていました。
指導する手島芳江講師は、「学生たちはアメリカの医療や看護に触れることで日本での学びを振り返り、双方の制度への理解を深めてくれたと思います。特に臨床実習では、看護教育の違いや、アメリカの学生が真剣に臨む姿勢に大きな刺激を受けたようでした。最初は遠慮がちに英語でコミュニケーションしていた学生たちでしたが、1週間を過ぎたころから積極的に発言するようになり、自分の考えを懸命に伝えようとする姿はとてもまぶしく見えました。今回の研修は、文化や価値観の違いを受容・共有するとともに、医療や看護に対する視野を広げる機会になったと思います。ぜひ今後の学修に生かしてほしい」と期待を話していました。