現代教養センターの開講科目「パブリック・ワークA」の履修学生が付属静岡翔洋高校で講演会を行いました

陸上競技部駅伝チームの両角速監督(体育学部准教授)と学生8名が、5月11日に付属静岡翔洋高校で講演会を行いました。現代教養センターの開講科目「パブリック・ワークA」(担当教員=同センター・青木孝子講師)の一環で、同授業を履修している学生たちが「スポーツ・コミュニケーション」をテーマとしたパブリック・ナラティブの実践として講師を務めたものです。同授業を履修している陸上競技部駅伝チームの選手や、過去に同部に所属していた学生たちが、部活動での挫折と栄光、今年1月の東京箱根間往復大学駅伝競走で総合優勝を果たすまでの道のりなどを同高・中等部の生徒たちに披露し、多くの人に競技の魅力を語り伝えることを目的としています。

当日は、静岡翔洋高の強化スポーツ部に所属する生徒をはじめ、約500名の生徒と保護者が聴講。学生たちは一人ひとり、高校時代の実績や東海大学への進学のきっかけなどを語りました。今年の箱根駅伝で3区を走った駅伝チーム副主将の西川雄一朗選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生)は、ケガが多くレースに出場できない日々が続いた入学当時、高校時代の恩師の「結果よりも経過を大切にしよう」という言葉に支えられながらリハビリに努めたエピソードを披露。「箱根駅伝に出られなかった悔しさを糧に、一日一日頑張ってきた成果が総合優勝という結果につながったと思っています。皆さんも、すぐに結果が出なくてもあきらめずに、日々の過ごし方を大切にしてほしい」と語りかけました。また、8区を走り大会MVPにあたる金栗四三杯を受賞した小松陽平選手(同)は、「『黄金世代』と呼ばれるほど同期はすごい選手ばかりで、自分が箱根駅伝に出るのは無理だと挫けそうになることもありました。しかし、同期は憧れの存在ではなくライバルだと考え、課題だったスタミナ不足を補うよう走り込むことで、箱根駅伝で区間記録を更新し金栗杯をいただけるまで成長することができました。部活や勉強で思うような成果が出ないことがあっても、あきらめることなく頑張ってください」と、自身の経験談から生徒たちにエールを送りました。

また、両角監督は箱根駅伝の優勝メダルと、実際に使用したタスキを手に初の総合優勝までの道のりを紹介。「今回の優勝には、『逃げない』『結果を恐れない』『言い訳をしない』という3つの要因があったと思っています。私は就任2年目で東海大の箱根駅伝連続出場記録を途切れさせてしまうなど、駅伝監督としての失敗も経験してきました。けれど、失敗の先には成功があると信じ、弱音は吐いても言い訳はせず前に進んできました。今日の話から、栄光の裏には苦労や挫折もあるということや、結果を恐れず挑戦していく大切さを知ってもらいたい」と語りました。参加した生徒からは、「箱根駅伝で総合優勝するチームの監督や選手にも、たくさんの挫折があったことに驚きました。勉強や部活でなかなか結果がでなくても、あきらめずに頑張る心を持ちたい」といった声が聞かれました。

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