日本オリンピック委員会(JOC)会長で本学の山下泰裕副学長(スポーツ・一貫教育担当)がこのほど、国際オリンピック委員会(IOC)の新委員に選ばれました。本年1月10日にスイス・ローザンヌで開催された総会で賛成74票、反対1票(棄権3)と圧倒的な支持を得て決定したものです。
現在の日本人委員は国際体操連盟(FIG)会長で本学体育学部卒業生の渡辺守成氏のみで、本年7月に控えた東京オリンピック・パラリンピック開催を前にIOCとのパイプ強化のため日本人2人目の委員待望論も出ていた中での就任です。任期は8年で、日本から通算15人目のIOC委員誕生となりました。
山下副学長は東海大学体育学部武道学科卒業。大学院体育学研究科を修了後の1984年に開かれたロサンゼルス五輪の柔道無差別級で金メダルに輝き、同年10月に国民栄誉賞を受賞しました。85年の現役引退後は本学教員に着任し、男子柔道部監督などを務めて後進の指導に当たってきたほか、学校法人東海大学理事や本学副学長として大学運営にも従事してきました。また、国際柔道連盟理事といった要職を歴任し、2013年にJOC理事、17年には全日本柔道連盟会長やJOC常務理事、選手強化本部長にも就任。19年6月からJOC会長を務めています。
山下副学長は、「官民挙げて東京オリンピック・パラリンピックに向けて準備を進めてきた日本への信頼感が、この得票につながったと感じています。また、柔道界からは、日本人初のIOC委員である嘉納治五郎先生以来、約1世紀ぶりの委員就任であり、その責任の重さを感じています。私がIOCで活躍することが日本へのさらなる信頼につながります。覚悟を持って役目を果たしていきます」と話しています。