「近年の労働市場の変化と現代人のキャリア」をテーマに特別講義を行いました

 政治経済学部政治学科では10月11日に湘南校舎で、坂本貴志氏(リクルートワークス研究所研究員/アナリスト)による特別講義「近年の労働市場の変化と現代人のキャリア」を行いました。政治学科の原田講師が担当する「発展ゼミナールB」の講義の一環で実施したものです。同講義は、行政コースに関心を有する2年次生を対象とし、「労働政策」、「労働行政」を題材に、政策リサーチの基本的な考え方と分析の視点を習得することを目標としています。

 坂本氏は、厚生労働省・内閣府・三菱総合研究所において勤務された後、現在はリクルートワークス研究所に参画され、労働経済の専門家として、日本の労働政策について数多くの分析や提言をされています。直近では、2冊の新書(『統計で考える働き方の未来――高齢者が働き続ける国へ』(ちくま新書、2020年)、『ほんとうの定年後』(講談社現代新書、2022年))を公刊されています。

 本日の講義では、人口減少に伴って近年の労働市場が大きく変化していることや、日本人のキャリアが長期化してきていることなどについて、豊富な統計データを用いて分かりやすく講演いただきました。学生たちからは、「統計データの説明から日本人の働き方が大きく変わってきていることがよく分かった」、「これから就職活動を控えているが、自分の職業選択をしていく上でも参考になる話を聞くことができた」といった感想が寄せられていました。

 坂本氏による特別講義をアレンジした政治学科の原田講師は、「政策リサーチを進めるに当たっては、社会の現状を統計から正しく読み解くことが必要不可欠です。今回の講義は、日本社会の労働をめぐる実情を知るとともに、将来のキャリアについても考えることができる貴重な機会になったのではないでしょうか」と話していました。